研究課題/領域番号 |
09044244
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | (財)国際生態学センター |
研究代表者 |
宮脇 昭 財団法人国際生態学センター, 研究所, 研究所長 (40017710)
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研究分担者 |
佐々木 寧 埼玉大学, 工学部, 教授 (90162388)
鈴木 伸一 財団法人国際生態学センター, 研究所, 研究員 (70311272)
村上 雄秀 財団法人国際生態学センター, 研究所, 主任研究員 (80261139)
中村 幸人 作新学院大学, 経営学部, 教授 (50198248)
伊藤 秀三 長崎大学, 環境科学部, 教授 (20039762)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1997年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 常緑広葉樹林帯 / 亜熱帯 / 暖温帯 / 植生分類 / 景観分類 / 植物社会学 / 日中比較 / 華東地域 / 環境保全 / 景観生態学 / 日中比較研究 / 中国の植生 / 環境保全・再生 / 照葉樹林帯 / 中国東部 / 揚子江流域 / 群落体系 / 西日本 |
研究概要 |
1.中国の常緑広葉樹林域の植物社会学的方法に基づく植生調査を実施し、日本と対応関係にある植生について植生地理学的な比較をする。2.中国の常緑広葉樹林域の総和群集法に基づく景観を調査し、日中間の土地利用形態について比較する。3.植物社会学的に得られた基礎データをもとに地域の環境保全に関する指針をまとめる。 西南日本の暖温帯に相当する調査対象地域は中国華東地域の浙江省の大部分と江蘇省、安徽省の一部、そして上海経済区である。海岸、河川、平野、丘陵、山地からなるこれらの地域に分布するすべての植生を対象に植物社会学的な野外調査を実施し、612の植生調査資料数を得た。これらの資料を森林、低木林、草原に分け、植生型ごとに組成表を作成して100以上に及ぶ植生単位を抽出した。さらにこれらの植生単位を日本の既存の植物群集と比較して、華東地域の植物社会学的ヒエラルキーの体系化を始めた。華東地域と西日本の常緑広葉樹林帯には対応する植物社会が多く、ヤブツバキクラス(常緑広葉樹林)は共通するが、日本のブナクラス(夏緑広葉樹林)はソハヤキ型に対応する植生があるものの共通ではない。湿生立地の土地的な暖帯性夏緑広葉樹林では、第三紀を通して日本で消滅した種属を伴う森林が華東地域の低地帯には現存する。クラスが共通する植生の多くは二次草原で、ヨモギクラス、ススキクラス、オオバコクラス、タウコギクラス、シロザクラスなどがある。 植物社会学的な調査と平行して、複数の重点地域における景観区分と土地利用に関する総和群集調査を行った。得られた調査資料は92で、表操作によって24の景観単位が抽出された。その配列は海岸から内陸へ、低海抜から高海抜へと塩沼地→海浜→湖沼→河川敷→低地帯→丘陵帯→山地帯という地理的区分に対応した結果となった。その成果のひとつである潜在自然植生の判定に基づき、上海と馬鞍市で植栽による環境保全林形成を行なった。 中国側の研究者を日本に招き、共同の野外調査を西日本で実施した。その結果、両国の常緑広葉樹林には組成ばかりでなく構造的にも多くの共通性が認められた。
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