研究課題/領域番号 |
09044253
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂内 四郎 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (70019579)
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研究分担者 |
マン ジョバンニ・E キングスカレッジ, ロンドン, 教授
佐藤 英世 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60235380)
石井 哲郎 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (20111370)
MANN Giovanni E. King's College London, Professor
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 酸化ストレス / 一酸化炭素 / 一酸化窒素 / 血管細胞 / マクロファージ / 低密度リポタンパク |
研究概要 |
一酸化炭素(CO)や一酸化窒素(NO)は、近年、血圧調節や動脈硬化等、生理的、病理的にも重要な役割を担っていることが明らかになりつつある。本研究では、血管を構成する細胞やマクロファージでCOとNOの産生系を調べ、それらが酸化的に変性した低密度リポタンパク質(酸化LDL)を負荷した場合などの酸化ストレスによってどのような影響を受けるかを明らかにする目的で実験を行い、以下の結果を得た。 1)培養血管平滑筋細胞に、酸化LDLなどの酸化ストレスを負荷したところ、COを産生すると考えられているヘムオキシゲナーゼが、時間依存的、濃度依存的に誘導された。 2)血管内皮細胞において、高グルコース刺激により、塩基性アミノ酸であるアルギニンの細胞内への輸送活性が上昇し、これに伴ってNO合成量が増加した。 3)マクロファージにおいては、酸化LDLなどの酸化ストレスにより、ヘムオキシゲナーゼの誘導が見られたが、アルギニンの輸送活性やNO産生には変動が認められなかった。 以上のことから酸化ストレスは、ヘムオキシゲナーゼを誘導することによってCO産生を高めることが示唆された。また、CO産生はNO産生系とは異なる制御を受けると考えられ、両者は、独立に機能している可能性が考えられた。これら本年度の主要な研究成果は、現在、論文として投稿準備中である。 このような共同研究の進行の途上で、1998年は日英両国政府の後援のもと、日本において英国祭98が挙行されるので、その一環として、本共同研究を基盤として日英シンポジウムを企画することが話し合われた。その結果、1998年11月にブリティシュ・カウンシルの支援により、英国祭UK98日英科学シンポジウム「酸化ストレスと生体抗酸化系の制御」を筑波大学において開催することとなった。
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