研究課題/領域番号 |
09044255
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 東北大学 (1998) 筑波大学 (1997) |
研究代表者 |
五十嵐 和彦 東北大学, 医学部, 助教授 (00250738)
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研究分担者 |
PATIENT Roge キングスカレッジ, ランドール研究所, 教授
ENGL J.Dougl ノースウェスタン大学, 教授
山本 雅之 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50166823)
プーシエント ロジャー キングスカレッジ, ランドール研究所, 教授
エンゲル ダグラス ノースウェスタン大学, 生化学部門, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | NF-E2 / GATA / Bach / ノックアウトマウス / 血液細胞 / 赤血球 / 転写因子 / 細胞分化 |
研究概要 |
本研究では、細胞分化研究における代表的モデル系である血液細胞を用いて、細胞分化を規定する転写因子群とその機能を分子レベルならびに個体レベルで明らかにすることを試みた。その結果、Bachをはじめ、造血系細胞の分化に関わるいくつかの転写因子に関して理解が深まった。また、新しい知見とともに予想外の知見も蓄積されたことから、得られた成果が新しい展開へつながることが期待される。(1)新しいNF-E2関連因子のさらなる検索を行い、新規因子Nrf3を発見した。発現パターンの解析結果から、Nrf3は造血細胞の分化過程で機能する可能性が考えられる。そこで、その機能を個体レベルで理解するために、エンゲル教授と共同でnrf3ノックアウトマウス作成を開始した。(2)Nrf2は造血系細胞の分化過程で重要な役割を担うものと予想された。そこで、ノックアウトマウスを作成し、変異マウスにおける造血系の異常の有無を検討したところ、顕著な変化は認められなかった。しかしながら、予想外なことに、変異マウスでは異物代謝系第二相の酵素遺伝子群の発現誘導が起きないことが明らかになった。すなわち、Nrf2は異物代謝系酵素群のマスター発現調節因子であると考えられる。(3)Bach1の特徴は、クロマチン構造の調節に関わるモチーフBTBドメインを有することである。そこで、BTBドメインの機能を原子間力顕微鏡を用いて解析し、Bach1はシス制御領域間の相互作用を仲介する構造転写因子として機能することを明らかにした。現在、bach1遺伝子を欠損するノックアウトマウスを作成し、解析を進めているところである。
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