研究課題/領域番号 |
09044258
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斎藤 康 (齋藤 康) 千葉大学, 医学部, 教授 (50101358)
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研究分担者 |
LINDSTEDT Ke Univertisy of Vienna, Biocenter, Senior Res
SCHUNEIDER W Univertisy of Vienna, Biocenter, Professor
白井 厚治 東邦大学, 医学部, 教授 (00150269)
森崎 信尋 千葉大学, 医学部, 講師 (40174411)
武城 英明 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (80291300)
SCHNEIDER Wolfgang University of Vienna, Biocenter, Professor
LINDSTELT Ke University of Vienna, Biocenter, Senior Res
SCHNEIDER Wo University of Vienna, Biocenter, Professor
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 遺伝子 / ファミリー / LDL / 受容体 / LR11 / atheroscleosis |
研究概要 |
1984年に低比重リポ蛋白(LDL)受容体が同定され、生体におけるリポ蛋白代謝が詳細に研究され、その異常により生じる家族性高コレステロール血症の成因と病態の解析が急速に進展した。一方で、存在が明らかになったLDL受容体遺伝子ファミリーは、apoE rich リポ蛋白をリガンドとし、さらに近年、血中の様々な物質を取り込む多機能受容体であることも示されている。我々が同定したLR11(LDL receptor relative with eleven binding repeats)は、新しいモザイク構造を有し、主に脳、腎、肝に発現する約250kDaのファミリー受容体である。本研究により、LR11は、apoE richリポ蛋白さらにファミリーシャペロンRAP(39kDa receptor associated protein)と結合することを明らかにし、他のファミリーに共通したリガンド結合能を保持していることを示した。さらにその構造解析から、LR11各領域は、ヒト、ウサギ、マウス、ニワトリ間で80%以上の高いアミノ酸相同性を有することが明らかになった。生体における発現は、マウス脳において発生および成長過程において部位特異的発現調節を示す。さらに、内膜肥厚をともなう血管壁の平滑筋細胞に発現することから、動脈硬化進展に重要な役割を有する可能性がある。これらのことから、LR11は、発生過程および病的プロセスにおける細胞増殖および分化に関与することが推測された。これまでにアポEをリガンドとすることが共通であるLDL受容体遺伝子ファミリーのヒトでの生体機能は、現在のところほとんど明らかにされていない。今後、神経細胞および血管壁におけるLR11の特異的な発現調節機能を明らかにすることが、LDL受容体遺伝子ファミリーの多機能性の解明に貢献すると考えられる。
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