研究課題/領域番号 |
09044286
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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研究分担者 |
DAHLBACK Bjorn ルンド大学, 医学部, 教授
林 辰弥 三重大学, 医学部, 助手 (00242959)
井戸 正流 三重大学, 医学部, 講師 (90167263)
STENFLO Johan ルンド大学, 医学部, 教授
武谷 浩之 Mie University, Faculty of Medicine, Assistant Professor (60222105)
STENFLO Joha ルンド大学, 医学部, 教授
DAHLBACK Bjo ルンド大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 先天性血栓性素因 / プロテインC欠損症 / プロテインS欠損症 / APCレジスタンス / トロンボモジュリン欠損症 / プロテインC受容体欠損症 / プロテインC制御系 / 抗凝固系の異常症 / プロテインC / プロテインS / トロンボモジュリン / プロテインC受容体 / 遺伝子診断 / 人種別頻度差 / 人種 |
研究概要 |
脳梗塞や心筋梗塞などの血栓塞栓症は我国が直面する重大な疾患であり、適切かつ早急な診断、治療、予防対策の確立が必要である。近年、血栓症の発症には血漿や血管内皮細胞上の凝固制御因子の遺伝子異常が密接に関与し、中でもプロテインC(PC)凝固制御系異常症は最も高頻度に血栓症をきたすことが明らかになってきた。最近、共同研究者のBjorn Dahlback博士らによって発見された活性化PC(APC)レジスタンス症は欧米での発生頻度は極めて高く、血栓症患者全体の20〜50%に及ぶことが報告され、我が国におけるPC凝固制御系異常症の発生頻度に高い関心が持たれている。こうした背景の下、本研究ではDahlback教授とStenflo教授との国際共同研究により、我が国におけるAPCレジスタンス症や他のPC凝固制御系異常症[トロンボモジュリン(TM)異常症、PC異常症、PS異常症、PC受容体異常症]の遺伝子解析を中心とする分子病態学的解析を行うことを目的とした。その結果、我が国の血栓患者のうち、PC異常症やPS異常症は欧米並の発生頻度であるが、今回解析した約100例の患者の中にはAPCレジスタンス症、TM異常症、PC受容体異常症は認められなかった。この結果から、日本人などの黄色人種の血栓症の発症原因は、欧米白人種の発症原因とは異なる可能性が示唆された。今後、より広範な解析に基づく血栓性素因の民族的差違について解析を進めたい。本研究成果は血栓止血領域だけでなく、多様な遺伝性疾患の対策の向上にも貢献すると期待される。なお、研究経費の大半は旅費と遺伝子解析に必要な消耗品費の購入に当てた。最終年度にあたり、研究成果をまとめて公表する。
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