研究課題/領域番号 |
09044295
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
彼末 一之 大阪大学, 医学部, 教授 (50127213)
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研究分担者 |
CRAWSHAN Lar Portland州立大学, 教授
SCHMIDT Ingr MaxーPlanck臨床生理研究所, 研究員
紫藤 治 金沢大学, 医学部, 助教授 (40175386)
細野 剛良 大阪大学, 医学部, 助手 (60294104)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
INGRID Schmidt Max-Planck Institute, Researcher
LARRY I Crawshaw Portland Stat University, Professor
CRAWSHAW Lar Partland州立大学, 教授
田中 英登 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (60163557)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1998年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1997年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 体温調節 / 行動 / オペラント学習 / 絶食 |
研究概要 |
体温のホメオスタシスは自律性調節と行動性調節が有機的に統合されて維持されている.行動性体温調節は自律性調節より系統発生的には古い.しかし行動によって一度良好な温熱環境が得られればエネルギーや水分などを消耗しないという点で有利で、ゆえに一般に自律性調節に先立って発動される.つまり体温調節機構の総合的な理解のためには行動性調節の解析は不可欠である.自律性体温調節の神経機構が研究代表者らの解(Kanosue et al.,1996)により明らかになりつつあるのに対し、行動性体温調節のそれは全くと言って良いほど不明である.本研究では体温調節行動を比較生理学的に検討し、どのような情報が脳のどこで、どのように処理されるかを解析するのが目的である.平成9年度は動物が自然な状態で学習できる行動性体温調節解析システムを開発し、特にラットを用いてその有効性を確認した.平成10年度は日本のグループは昨年度開発した行動性体温調節解析装置を用いて、ラットが絶食時にどのような体温調節行動を示すかを解析した.その結果、ラットの活動期には正常時と行動に差はなく体温も正常であるが、非活動期には体温が低下し、対寒反応は促進した.これは暖かい環境にいることにより、熱損失、つまりエネルギー損失を少なく抑えるための戦略であろうと考えられる.対応する実験をCrawshawは魚類(金魚)で行ったが絶食でも体温調節行動には影響しなかった.一方Schmidtは鳥類(ハト)で実験を行いラットと同様な結果を得た.つまりエネルギー損失を抑えるような戦略は恒温動物に特有なものと推察された.
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