研究課題/領域番号 |
09044338
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
谷島 一嘉 日本大学, 医学部, 教授 (40010029)
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研究分担者 |
伊藤 雅夫 東京農業大学, 生産産業学部, 教授 (40059887)
五十嵐 眞 日本大学, 研究所, 教授 (30231731)
黒川 清 東海大学, 医学部, 教授 (30167390)
岩崎 賢一 日本大学, 医学部, 助手 (80287630)
宮本 晃 日本大学, 医学部, 助教授 (40150271)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1997年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 長期間の宇宙滞在 / 人工重力 / 国際宇宙ステーション / 6度ヘッドダウン臥床 / 2G-1時間の遠心負荷 / ヘマトクリット / 宇宙医学研究 / 地上で人工重力 / 宇宙循環系変化の対策 / 宇宙骨格系変化の対策 / ベッドレスト / 人間用短腕遠心機 |
研究概要 |
今後の宇宙有人活動における問題は、火星計画のようなより長期間の宇宙滞在、長期の無重力暴露への対策が中心になりつつある。平成9年6月にワシントンで行われた第12回マン・イン・スペース・シンポジウムで、長帰無重量暴露への対策としての人工重力研究の重要性が研究代表者によって提案されたが、主旨は賛同を得られたものの、人工重力を積極的に推進するという合意は得られなかった。同年10月に黒川と谷島がNASA本部のニコゴシアン博士、ベルニコス博士を訪問し、国際宇宙ステーションに搭載する動物用人工重力モジュールを人間も使用出来るよう改良出来ないか検討してほしいと申し入れた。回答の骨子は、その申し入れをサポートする十分なデータが乏しいこと、デザインなどが決定されており遅過ぎること、の二点であった。 人工重力の地上模擬実験として我々は、宇宙の無重量滞在を模擬した6度ヘッドダウン臥床を4日間行い、毎日1時間の体軸方向上から下への2Gの遠心負荷を与え、4日間の6度ヘッドダウンで確実に起きることが立証されているヘマトクリットの上昇を、遠心負荷が抑えることが出来るかどうかを検証した。10人の健常成人男性を被験者とし、2G-1時間の遠心負荷はヘッドダウン4日目までヘマトクリットの有意な上昇を抑制した。Convertinoらは同じヘッドダウンで遠心負荷以外の1〜2時間の運動、飲水、垂直立ち等を試み、いずれもヘマトクリットの上昇を抑えられなかったという結果を報告している。これから長期宇宙滞在の機会は増加し、人体の適応とその対策については国際的な研究協力体制が必要である。今後重要度を増す人工重力の有力な負荷方法に関しては日本は世界をリード出来る立場にあることを確信する。
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