研究分担者 |
李 國雄 ノースカロライナ大学, 薬学部, 教授
橋本 文雄 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70244142)
長尾 常敦 福岡大学, 薬学部, 助手 (90180455)
岡部 光 福岡大学, 薬学部, 教授 (10078678)
LEE Kuo-Hsiung University of North Carolina at Chapel Hill, School of Pharmacy, Professor
季 國雄 ノースカロライナ大学, 薬学部, 教授
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研究概要 |
本研究グループでは,抗HIV活性を有する天然有機化合物の探索と得られた活性化合物をリード化合物とした化学的修飾による新規抗HIV活性化合物の探索研究を行っている. これまでの研究で,betulinic acidをリード化合物とした化学的修飾により,極めて強い抗HIV活性を有するDSB[3-O-(3',3'-dimethylsuccinyl)-betulinic acid]並びにその類似化合物を明らかにしている. 本研究期間においては,betulinic acid及びdihydrobetulinic acidの化学的修飾並びにそれらの抗HIV活性の検討を継続し,それらの抗HIV作用を検討し,その結果を報告した.また,各種植物の抗HIV活性成分の検索により,oleanolic acid及びpomolic acidが活性成分として単離・同定されたが,特にoleanolic acidをリード化合物とした化学的修飾を行い,それらの抗HIV活性の検討を行った.その結果,3-O-(3',3'-dimethylsuccinyl)-oleanolic acidにDSBと同程度の極めて強い抗HIV活性が認められることを明らかにし,報告した.さらに各種植物中の抗HIV活性成分の検索において,ursolic acidはoleanolic acidと同程度の抗HIV活性を示すが,リンパ球に対する毒性があることが判明したことから,ursolic acidの化学的修飾による抗HIV活性の改善を目的に同様なお検討を行った.Ursolic acidでは,betulinic acid及びoleanolic acidに対応する誘導体には抗HIV作用が認められず,また活性の改善が認められた物においてもそれはわずかであった.
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