研究課題/領域番号 |
09045013
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究分野 |
その他外国語・外国文学
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
大垣 貴志郎 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (90140061)
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研究分担者 |
シルバ アルベルト 京都外国語大学, 外国語学部, 客員教授
古家 久世 京都外国語大学, 外国語学部, 教授
新田 増 京都外国語大学, 外国語学部, 教授
アレジャーノ イグナシオ ナバラ大学, 哲文学部, 教授
ブレクア アルベルト バルセロナ自治大学, 文学部, 教授
SILVA Alberto Kyoto University of Foreign Studies Faculty Studies Visiting Professor
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | セルバンテス / 日西交流 / 『ドン・キホーテ』 / スペイン語 / 『ドン・キホ-テ』 |
研究概要 |
セルバンテスの生誕450周年に当たり、「日西交流450周年」というパースペクティブの中で、日西両国の交流とセルバンテスについて研究、討議された。 およそ450年に及ぶ日西交流史はザビエル来日に始まる南蛮時代と明治以降の現代交流時代に分かれる。南蛮時代は日欧交渉史の一部として研究されてきたが、キリシタン的接触と実証主義的考証学を重視するあまり、西欧世界の歴史的コンテクストの中での研究が欠如している。現代交流時代では、日本側のイニシアティブによる経済交流が中心で、文化面での交流は立ち遅れている。21世紀に向けて文化交流の促進が急がれる。「セルバンテスの言語」として知られるスペイン語は、日本語とともに、今後の日本とスペイン語圏の経済・文化交流の重要な鍵となるであろう。 セルバンテス文学研究では、第1に『ドン・キホーテ』の中に現れる挿絵の歴史的分析を通じて作品の新しい解釈が提示された。第2に、セルバンテスの詩の中に多用される表象に注目し、これをセルバンテスの豊かな言語表現の知的機能として考察された。第3に、セルバンテスを文学理論家・批評家として捉える従来の解釈に対して、スペイン最初の国民文学史家として捉えるという新しい見解が示された。 セルバンテス研究は今後、「スペイン黄金世紀」というより広い枠組みの中で行うことが提案された。ナバラ大学アレジャーノ教授の下に「スペイン黄金世紀プロジェクトチーム」が最近発足したからである。これは最新の科学技術を駆使した一大情報センター構想であり、インターネット等の活用による大学間協力研究の推進は、今後のセルバンテス研究と日西交流に質と量の両面において大きな変革をもたらすことであろう。
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