研究分担者 |
小野 貴彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20312613)
佐川 貢一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30272016)
石原 正 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10134016)
李 祖枢 重慶大学, 工学院, 教授
季 祖枢 重慶大学, 工学院, 教授
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研究概要 |
本研究は,人問の優れた制御能力を利用して複雑な制御対象を効率よく制御することを目的として,人間の制御を模擬するインテリジェントコントローラを発展させ,制御対象の特性が未知あるいは時間とともに変動する場合でも,高度な適応学習機能により高精度な制御が可能な新しいインテリジェントコントローラを開発することを目的とする。本研究では始めに,インテリジェントコントローラの適用対象として,台車―倒立振り子システムを選定し,インテリジェントコントローラの構成と性能評価に関する調査を行った。また,従来のインテリジェントコントローラが極めて高い制御性能を示すことをシュミレーションによって確認し,同時に従来の制御方式との差異を明らかにした。また,新型インテリジェントコントローラの設計に際し,第二関節にのみトルクが作用する平面2リンクアームの手動制御問題を設定し,任意の場所への位置制御を可能にするためのアルゴリズムを考案して,シミュレーションによってその有効性を確認した。次に,台車―倒立振り子システムを試作し,ジョイスティックによる手動制御によって振り子を倒立させながら台車を任意の位置に制御する場合の制御量導出アルゴリズムについて検討した。最後に,構築したアルゴリズムの有効性を確認するため,台車―倒立振り子システムの振り子を倒立させながら台車を任意の位置に自動制御する実験を行った。実験の結果,インテリジェントコントローラのパラメータを調整することにより自動振り上げ制御を行うことに成功した。また,制御対象のパラメータを故意に変更したり,インパルス状の外乱を加えた場合でも,自動振り上げが可能であることを確認した。このような非線形制御問題は,理論的に扱うことは極めて困難であり本研究で提案した新型インテリジェントコントローラによって初めて可能になったと言える。
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