研究課題/領域番号 |
09045075
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 九州東海大学 |
研究代表者 |
山口 武夫 九州東海大学, 農学部, 教授 (60271459)
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研究分担者 |
片野 學 (片野 学) 九州東海大学, 農学部, 教授 (80125468)
田中 孝幸 九州東海大学, 農学部, 教授 (00155144)
小松 春喜 九州東海大学, 農学部, 教授 (60148971)
山中 守 九州東海大学, 農学部, 教授 (70140952)
村田 達郎 九州東海大学, 農学部, 教授 (80140953)
村田 浩平 九州東海大学, 農学部, 助手 (90279381)
国武 久登 九州東海大学, 農学部, 講師 (80289628)
DOUNGSAーARD チャナロング メジョー大学, 農学部, 助教授
水谷 高幸 九州東海大学, 農学部, 講師 (40241187)
PRAPHANT OSA メジョー大学, 農学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 持続的農業と生産性向上 / 野生Zoysia属と常緑性シバ / 捕食性天敵と花粉媒介者 / マンゴーの矮性品種 / 野生ランの探索と保護 / 土壌病害の生物的防除法 / 農産物市場情報 / 山地少数民族農業振興対策 / 農作物市場情報 / 生態系保全型水稲栽培 / 中山間地域農業振興 / 農産物流通システム / 常縁シバ / 3倍体カンキツ / 病害虫の生物的防除法 / 野生ランの遺伝資源保護 / 生態系保全型栽培システム / 常緑シバ / 高知野菜栽培システム |
研究概要 |
本研究において、九州東海大学から、平成9年度に7名、平成10年度に5名、平成11年度に5名、合計17名をタイ国に派遣し、メジョー大学より平成9年度に6名、平成10年度に4名、平成11年度に5名、合計15名を我が国へ招へいして情報交換及び調査・研究を実施した。 1.タイにおける作物生産は水分の供給と病害虫の発生によって大きく影響を受けており、これを効率的に解決するためには多方面からの解析が必要である。そこで雨季と乾季において実際に農家圃場や農業関連施設を訪問し、メジョー大学の研究者と総合的な討議を行って、持続的農業の実践と作物生産の増加についての可能性を模索し、さらなる調査および研究が必要であることを確認した。 2.常緑性シバ系統の作出を目的とし、日本及びタイを含む諸外国からシバの遺伝資源採集を行っている。現在、休眠期間の短いタイで採集した在来型と耐寒性を持つ日本採集系統間で交雑を行い栽培試験を実施している。 3.環境保全型農業においてどのように天敵を利用するかについてメジョー大学の研究者と意見交換を行った。そして、水稲害虫の天敵相及び水田における生息密度が比較的高かったクモに関する知見を得た。また、効果的な園芸作物の花粉媒介者を探索する目的で、タイ国北部にて、野生ハナバチ相を調査し、4科6属10種の野生ハナバチを確認した。 4.タイ北部のカンキツやマンゴー等の果樹栽培、品種及び地方市場を中心とした流通を調査した。特に、育種母本や新栽培法開発の材料として、カンキツについてはタンゴールとブンタンの有望品種、マンゴーについては主にわい性品種を導入した。 5.我が国の西表島とタイ北部に自生するSpathoglottis plicata遺伝的多様性を明らかにするため、西表島自生地の個体とメジョー大学で管理されている個体についてアイソザイム分析を行った結果、それぞれの個体群内に多形が観察された。これらの結果はSpathoglottis plicataの保護を目的とした遺伝子資源保存のための貴重な資料と考えられる。 6.タイ北部の中山間地域では、少数民族の定着を図るため、園芸作物栽培が奨励されているが、そこには各種の土壌病害が発生して問題となっている。これらの防除対策として、環境保全型農業のために、生物的防除法の確立が緊急課題であることを指摘し、そのためには、各地で土着の拮抗微生物を探索すること及びその利用法について研究する必要性を指摘した。 7.タイ国の農産物価格の変動は大きくこれは農民にとって深刻な農業経済問題の原因となっている。この問題を解決するための研究課題として、流通システムと市場情報との関連性の問題が指摘できる。農民にとって、市場情報は重要な役割と担っている実態を分析することが重要である。
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