研究課題/領域番号 |
09207209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
小西 行郎 福井医科大学, 医学部, 助教授 (40135588)
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研究分担者 |
松木 健一 福井大学, 教育学部, 助教授 (10157282)
定藤 規弘 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 講師 (00273003)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 聴覚障害者 / functional MRI / 手話 / 読唇術 / 指文字 |
研究概要 |
functional MRIを用いて、聴覚脱失者の言語手段(点字、手話、読唇術など)を担う脳の局在の同定を行ない、その獲得過程と脳の可塑的変化を検討する。そのために手話のできる健聴者6名と手話のできる聴覚障害者6名を対象として、functional MRIを行なった。これらの症例にたいして、口話、指文字、日本語対応手話、と日本手話で表現された文章を呈示した。これらの条件を30秒映像にて呈示しMRIを行なった。全般的に言えることは、聴覚障害者と健聴者では刺激にたいする処理過程におおきな差はなかった。またこの処理過程については左右差は見られなかった。読唇は先に報告されたように聴覚野で処理されているようなことはなく、手話と極めてにた部位で行なわれていた。読唇をするときには手話とおなじような処理をしていると思われる。実際に手話の場合には口の動きも情報の一つとして利用されている。このことから、聴覚障害者教育において、口語と手語を同時に行なっていくことがより効果的であることを示唆するものであろう。指文字と手話では脳局在には差があり、指文字は仮名文字にちかい過程を、手話は漢字と類似した処理過程を経ると思われた。2種類の手話にもその処理過程に差が見られた。こうした、結果はとくに聴覚障害者の教育にいくつかの興味ある所見である。しかし、その刺激の種類や与え方などまだまだ多くの問題点が残った。今後はいくつかの改良を加えて研究を続けるつもりである。
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