研究課題/領域番号 |
09207224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
久保田 競 日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (30027479)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 行動抑制 / アカゲザル / 行動発達 / ゴ-・ノ-ゴ-課題 / シナプス過剰形成期 |
研究概要 |
生まれたばかりの2頭のアカゲザル(オス)に行動抑制を学習させた。行動抑制の課題としては、対称性強化を行うゴ-・ノ-ゴ-課題を用いた。アカゲザルの皮質では、新皮質のどこでも、海馬でも、生後2-4ヶ月でシナプスの過剰形成期があり、その後は徐々に減少して行く。まだ、この時期の機能的意義はまだ解明されていない。この時期のシナプスが機能しているという証拠としては、前頭連合野のブロ-トマンの46野を必須とするワーキングメモリー課題の一つである遅延反応を、3-5秒の遅延期間で、生後2-4ヶ月にコザルが学習できることが解っていることがある(1994、Kubota)。ブロ-トマンの8野を両側性に破壊すると、対称性ゴ-・ノ-ゴ-課題の学習ができなくなる。これらの事を背景に、コザルが眼前にある赤色薬ビンの蓋の下に隠されたリンゴの小片を取って食べられる事になった時点(生後60日)で、交代性ゴ-・ノ-ゴ-課題を教え始めた。ゴ-反応では蓋の下のリンゴ片を、蓋を掴んでついで、指でつまんで取るのが正解で、その次に、ノ-・ゴ-反応では、蓋の下にリンゴ片の置いてないこと見せて1秒程度の間に、蓋に触れないと正解として、リンゴ片を与える。これらのゴ-反応とノ-・ゴ-反応を交互に繰り返した。2頭のコザルとも生後95日に80%の正答率に達し、積極的に行動しないと報酬の貰えることを学習した。シナプスの過剰形成には、興奮性細胞も抑制性細胞も関与していると想像されており、本結果はこの事と合致する。出生直後に行動の抑制を学習できることが初めて示されたことの意義は大きく人間の育児に応用可能である。引き続き、抑制シナプスの阻害剤を直後8野に与え、課題に対する影響を調べている。
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