研究課題/領域番号 |
09207228
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩一 甲南女子大学, 文学部, 教授 (90170745)
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研究分担者 |
小林 登 甲南女子大学, 文学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | シルクロードの多民族社会 / 幼児コミュニケーションと言語発達 / 喃語の比較研究 |
研究概要 |
シルクロードの多民族社会における幼児コミュニケーションと言語発達 すなわち、典型的な多言語社会である、中国領シルクロードのオアシスにおける代表的な3つの民族、漢民族、ウイグル族、カザフ族の、乳幼児期における喃語と、ほぼ単一民族単一言語に近い日本の乳幼児の喃語との、音声学的な比較研究、とすることにした。 しかるに、昨年2月、当地において、少数民族の動揺による事件が発生、引き続き治安状況にも懸念が生じるとともに、中国政府当局が、この地方での、外国との共同研究を制限する態度を表明したので、本研究のように、少数民族をも対象に、社会調査を必要とする場合には、中央政府はもとより、自治区政府、自治区教育委員会等に、何重にも許可や了解を得ねばならず、研究実施は、大巾に遅延を余儀なくさせられたのである。 従って本年度中には、目標とした喃語の音声学的比較は、予備実験程度にならざるを得ず、まとめ得る成果としては、当対象地域における言語社会的背景および、当面している言語教育政策の反応分析が主なものとなった。(1).音声の測定方法としては"スピーチラボ"という機械を使う。これは音声を周波数成分に分析して縦軸に示し、周波数成分ごとのエネルギーの強弱の時間的推移を、濃淡の変化として横軸に示す。(2).被験者としては、新彊の代表的な3民族、漢民族、ウイグル族、カザフ族から各3人と、日本からも3人で、計12人を予定。なおウイグル語とカザフ語は同じチュルク語系で親縁関係にあるために、のちにモンゴル族を追加。(3).時間的推移を見るために、各人月齢で3か月、6、9、12、15、18か月の6ポイントで録音をする。(4).喃語だけではなく、母親や友だちとの応答をも併せて録音し、それらの間に音声的な同調関係があるか否かも調べたい。
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