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DNA多型遺伝子に基づく日本人の地域性と遺伝子頻度の地理的勾配に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09208208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関鳥取大学

研究代表者

湯浅 勲  鳥取大学, 医学部, 講師 (00093633)

研究分担者 梅津 和夫  山形大学, 医学部, 助教授 (10091828)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード血清タンパク遺伝子 / 遺伝子頻度 / 集団遺伝学 / 塩基配列 / 地理的勾配
研究概要

奄美大島と山形県で検出されたα_2HS-グリコプロテインのAHSG^*5遺伝子の塩基配列を決定したところ、両方ともエクソン7中の258番のアミノ酸がアスパラギン酸(Asp,GAT)からアスパラギン(Asn,AAT)に変異し、遺伝子内の他のに2ケ所の変異部位においても共通の塩基配列を有していた。日本列島に分布するAHSG^*5は同一起源と考えられた。また、AHSG^*5遺伝子をDNAレベルで検出する新しいSSCP法を確立し、等電点電気泳動と併せて、日本人集団や東アジアの集団調査を追加して、この遺伝子の分布を調べた。この遺伝子は奄美大島から石垣島にいわゆる南島文化の中部圏、南部圏において多型的頻度で出現し、それより北部の日本列島では、まれな頻度しか出現せず、しかも東北日本に向かって漸減する傾向であった。アイヌ181人やアジア人33集団、6660人のデータではまったく検出されなかった。これらの知見から、AHSG^*5遺伝子は琉球列島内のどこかで発生し、奄美大島から石垣島の間に拡散し、多型的頻度に達する一方、北方へ向かっても移動した人々がおり、西日本や東日本における琉球列島の人々の遺伝子の混入率は1/90〜1/140と推定された。また、通常にみられるAHSG^*1やAHSG^*2遺伝子の分布を調べても地理的勾配は認められなかった。そこで、埴原の「二重構造モデル」に従って、石垣島から福岡、福岡から青森に分けてみると、石垣島-福岡間では統計的有意にAHSG^*2頻度が増加し、AHSG^*1が減少し、また、福岡-青森間では有意差はなかったものの、逆の傾向がみられ、日本列島内に異なった遺伝子頻度をもつ集団が侵入したと考えられた。他のクループ・スペシフィック・コンポーネント(GC)、トランスフェリン(Tf)などでも同様な傾向がみられ、埴原の「二重構造モデル」を裏付ける結果となった。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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