研究課題/領域番号 |
09212212
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
太田 隆夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (50127990)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 高分子混合系 / ミセル / ヴェシクル / 粉体 / 格子ガスオートマトン / エネルギー散逸 / パイプ流 / 二重膜 |
研究概要 |
高分子混合系のメソフェイズ、および、関連するテーマに関して次の理論的研究を行った。 1. 化学反応を伴う2成分溶液系の相分離の計算機シミュレーションを行なった。反応速度と反応開始時刻をパラメータとして相分離ドメインの形態と形成キネテックスが化学反応によって大きく影響されることがわかった。 2. 粉体の流動特性を複雑液体のそれと比較して調べるため、衝突によってエネルギー散逸を生ずる格子ガスオートマトンの計算機シミュレーションを行ない、その結果を解釈する現象論を作った。パイプ中を重力によって流動する状況下で半径方向の速度分布、密度分布のエネルギー散逸率依存性を詳細に調べ次の結果を得た。(i)エネルギー散逸率が有限のとき、速度分布はニュートン流体でみられる放物型関数から大きくずれ、パイプの中心でもっと平らな分布になる。(ii)平均流量は散逸率、重力加速度、パイプ巾のベキ則に従う。 これらの結果は現象論的に理解できることを示した。散逸率、重力加速度、パイプ巾から無次元量がつくられ、これが衝突における散逸の大きさを表す。この無次元量を基本として、次元解析、および、重力加速度依存性に対する要請をおくと、速度分布、平均流量が求められ、それらはシミュレーションと非常によい一致を示した。 3. 高分子共重合体とホモポリマー混合系で、共重合体が2重膜を形成する可能性を理論的に検討した。ヘルフリッヒ自由エネルギーを計算し膜の曲げ弾性率とガウス弾性率をブロック化、および、A-Cドメイン間の界面張力の関数として計算した。
|