研究課題/領域番号 |
09212217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
浦山 健治 京都大学, 化学研究所, 助手 (20263147)
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研究分担者 |
村上 昌三 京都大学, 化学研究所, 助手 (10260621)
こうじ谷 信三 京都大学, 化学研究所, 教授 (50027900)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 液晶 / 高分子ゲル / 膨潤 |
研究概要 |
異方性液体(低分子液晶)で膨潤した高分子網目の相挙動及び膨潤挙動を調べた。高分子網目の構成高分子としてポリブタジエン(PB)を、液晶溶媒としてp-ethoxybenzylidene-p,n-buthylaniline(EBBA)を用いた。液晶のネマチック等方相転移温度(T_<NI>)およびゲルの膨潤度の温度依存性は、温度制御下の偏光顕微鏡観察によって測定した。ゲル中のEBBAのT_<NI>は、純EBBAのT_<NI>よりも約1℃低く架橋密度に依存しなかった。ゲル中のT_<NI>は、(未架橋)直鎖PB-EBBA系のPBが数%程度の希薄溶液のT_<NI>に匹敵する。T_<NI>近傍のゲル中のPBの体積分率は約25%であることから、溶液系と比べるとゲル中のEBBAのT_<NI>は高いPB濃度にもかかわらず、わずかしか低下していないことがわかる。この興味深い差異の原因として、ゲル系特有の網目構造および外界の純EBBAとの相互作用などが考えられるが、詳細は今後の検討課題である。ゲルの膨潤度はT_<NI>を境界として温度依存性が変化したが、T_<NI>における膨潤度の変化は連続的であった。膨潤度変化が連続的である原因として、電場、磁場などの外場の存在がない場合、液晶のネマチック相は各ドメイン中の分子の配向方向がランダムであるポリドメイン構造であるため、異方相形成の膨潤度に及ぼす影響が小さいことが考えられる。モノドメイン構造のネマチック相中での膨潤度測定が今後の課題である。
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