研究課題/領域番号 |
09215210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
脇原 將孝 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016596)
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研究分担者 |
生田 博将 東京工業大学, 工学部, 助手 (80242270)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | リチウムイオン導電体 / ペロブスカイト |
研究概要 |
これまでの報告によりLi_<0.5>Ln_<0.5>TiO_3に代表されるペロブスカイト構造を有するリチウムイオン導電体が高いイオン導電性を有することが知られている。本研究ではペロブスカイト構造を有するLi_xLa_<1-x>NbO_3を母構造とし、その構造中でAサイトを占めるLi^+イオンおよびLa^<3+>イオンをイオン半径のより大きなSr^<2+>イオンで置換した(Li_<0.25>La_<0.25>)_<1-x>Sr_<0.5x>NbO_3を合成し、結晶格子を拡張させることによりイオン伝導度の改善を試みた。また、それとは逆にイオン半径のより小さなCa^<2+>イオンで置換した(Li_<0.25>La_<0.25>)_<1-x>Ca_<0.5x>NbO_3についても合成を行ない、イオン導電性の比較を行なった。 各試料の合成は、出発原料に炭酸塩または酸化物を用い、所定の比に混合し、1200℃で通常の固相反応法により合成した。合成した試料の同定および格子定数の算出はCuKα線を用いたx線回折法により行なった。また、イオン伝導度の測定は、1200℃で焼結を行なったペレットの両面にスパッタリングにより金電極を形成させた試料について、周波数範囲5Hzから13MHz、温度領域25℃から250℃の範囲で、交流インピーダンス法により行なった。 (Li_<0.25>La_<0.25>)_<1-X>Sr_<0.5x>NbO_3については0【less than or equal】x【less than or equal】0.125の領域で立方晶のペロブスカイト相の単相が得られ、Sr置換量の増加に伴い、格子定数の増加するとともにイオン導電率が増加し、x=0.125の組成において25℃で7.3×10^<-5>Scm^<-1>の導電率が得られた。一方、Caで置換を行なった(Li_<0.25>La_<0.25>)_<1-x>Ca_<0.5x>NbO_3については、0【less than or equal】x【less than or equal】0.10の組成範囲で立方晶のペロブスカイト相の単相が得られ、Ca置換量の増加に伴い、格子定数の低下とともにイオン導電率の減少がみられた。粉末X線回折パターンのRietveld解析を行なった結果、Sr置換を行なった試料についてはリチウムの拡散経路中のボトルネックの大きさが拡大し、Ca置換の場合には縮小した。置換金属イオンの違いによるボトルネックの大きさの変化がイオン導電率に大きな影響を与えるものと考察される。
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