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メスバウアー分光によるプロトン導電機構解明と水素同位体分離性能評価

研究課題

研究課題/領域番号 09215217
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

辻 利秀  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60023305)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードプロトン導電 / メスバウアー分光 / 酸素イオン
研究概要

プロトン導電性と結晶の局所構造は密接な関係があると示唆されているが、両者の関係については、ほとんど明らかにされていない。そこで、結晶の局所構造について研究する目的で、SrCeO_3,BaCeO_3,SrZrO_3,BaZrO_3にミクロなプローブであるEu_2O_3(Euはメスバウアー核種)をドープしたSrCe_<0.9>Eu_<0.1>O_<3-x>(SrCe),BaCe_<0.9>Eu_<0.1>O_<3-x>(BaCe),SrZr_<0.9>Eu_<0.1>O_<3-x>(SrZr),BaZr_<1-y>Eu_yO_<3-x>(y=0.05,0.1;BaZr)を合成し、これら試料のメスバウアー分光測定を室温で行った。これらペロブスカイト型酸化物内では。ユウロピウムのアイソマ-シフトが1.0〜1.8mm/sであることから、ユウロピウムはすべて3価として、Bサイトを占めることが明らかとなった。アイソマ-シフトの大きさはBaZr>BaCe>SrZr>SrCeの順であることも判った。Ba系のアイソマ-シフトがSr系より大きく、特にBaZr系のBaZr_<0.95>Eu_<0.05>O_<3-x>のアイソマ-シフト1.8mm/sは3価のアイソマ-シフトとしては大きな値であった。BaZr_<0.95>Eu_<0.05>O_<3-x>のアイソマ-シフトがBaZr_<0.9>Eu_<0.1>O_<3-x>の値より大きいのは、前者の系が後者に比べて、ユウロピウムの周りに欠陥が少なく、酸素が多い環境、すなわち酸化性の雰囲気であることと関係していると思われる。水素雰囲気中で熱処理することによりEu(III)がEu(II)に還元されるか、試料中に導入されたプロトンによりユウロピウムが影響されるかについて調べたが、その影響はほとんどなかった。四極子分裂は正の値であり、その絶対値は小さく5-8mm/sであった。また、四極子分裂の大きさはSrZr>BaZr≒SrCe>BaCeの順であった。これはイオン半径がEu^<3+>(108pm)>Ce^<4+>(101pm)>Zr^<4+>(82pm)の順であり、Zr系に置換したユウロピウムの場合、その歪みが最も大きいとして説明できた。また、水素雰囲気による熱処理の効果はほとんど見られなかった。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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