研究課題/領域番号 |
09215221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 正志 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30151624)
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研究分担者 |
乾 智行 京都大学, 工学研究科, 教授 (60025989)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ジルコニア / ジルコニア固溶体 / CVD / アルコキシド / グリコサーマル法 / ソルボサーマル法 / 超臨界 / 膜 |
研究概要 |
各種有機溶媒中でのジルコニウムアルコキシドの分解挙動を検討した。グリコールの反応では、生成物の物性は用いたグリコールにより大きく影響を受け、無極性有機溶媒中の反応では、アルコキシドのアルキル基の構造により大きく影響を受けた。この結果は原料のアルコキシドまたは中間体のグリコキシドC-O結合の解裂が律速であることより説明できた。 希土類酢酸塩とジルコニウムn-プロポキシドを1,4ブタンジオール(1,4-BG)中300℃で反応させることにより、ジルコニアー希土類酸化物固溶体が直接合成できた。生成物は粒径約40Åの微細な一次粒子の凝集体であった。イットリアの固溶量の少ない領域では、乾燥段階で一次粒子が強く凝集して閉細孔を形成するため、実測した表面積は、一次粒子径より計算した表面積よりかなり小さな値となった。この領域では、乾燥条件により生成物の表面積は大きく変わり、マイクロ波照射で乾燥した場合に最も大きい表面積を持つ生成物が得られた。強く凝集した粒子を熱分析すると、約730℃で発熱して重量増加し、その後吸熱して重量減少することを見出した。これは閉細孔内で生成した炭素種が固溶体の格子酸素を介して酸化される過程と、二酸化炭素が系外に噴出する過程によると考えられた。 ガラス板および焼結アルミナを基板として種々の方法でジルコニア薄膜の合成を試みた。ジルコニウムアルコキシドの1,4-BG中の反応では、基板上にジルコニアの粒子が生成が確認されたが薄膜にはならなかった。これに対し、ジルコニウムイソプロポキシドのトルエン中や、1-ブタノール中での反応において、基板をオートクレーブ内の気相部分に置いたとき、基板上に一様にジルコニア層を析出させることができた。1-ブタノールを用いた場合には、超臨界条件でCVDを行ったことに相当する。
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