研究課題/領域番号 |
09216218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
橋本 健朗 東京都立大学, 教養部, 助教授 (40202254)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 非経験的分子軌道法 / アルカリ金属 / クラスター / 溶媒和 / 光電子分光 / 振動スペクトル / モンテ カルロ法 |
研究概要 |
非経験的分子軌道計算を主に用いて、Li,Naの原子・クラスターのアンモニア、水への溶解過程を研究した。まず、最近測定された[Na_2(NH_3)_n]^-.の光電子スペクトルを解析し、以下を明らかにした。1.[Na_2]^-の平衡核間距離附近では[Na_2]の基底状態が[Na_2]^-の第一励起状態よりエネルギー的に低く、[Na_2]^-の発光を観測するのは困難である。2.[Na_2]^-の光電子バンドの第一バンドは^1Σ_g、第ニバンドは^3Σ_uへの遷移に帰属されるが、第三バンドのエネルギー附近には^3I_u、^1Σ_uが偶然縮重して存在する。3.n=1では片方のNaにNH_3が結合した構造での^3Σ_u、^1Σ_u、^3Σ_gに由来する状態への遷移に第二から第四バンドが帰属できる。4.n=2ではn=1と同じ帰属が可能だが、第四バンドについては片方のNaに二つのNH_3が結合した構造での^3Σ_gに由来する状態への遷移がもっともらしいものの異性体に由来するバンドの可能性もある。5.溶媒和によるNa-Na距離の変化と電子分布から、Na…Na^+(NH_3)_n^-型の電子構造に徐々に変化している。このほかLi_2及びLiNaを比較研究した。次に水和Liクラスターの赤外スペクトルから水和Li^+イオンと水和電子の2中心状態の生成を示せるか検討した。その結果、[Li(H_2O)_8]では、局在化した水和電子の存在を特徴的付ける振動として3483cm^<-1>に、孤立した水分子のv_3の赤外強度の計算値を1としたとき約36倍も強いバンドが存在することが分かった。この振動は水に囲まれた電子雲が第二層の水の振動で揺さぶられるものであり、イオン化により消滅することからも中性クラスター中での2中心状態形成を裏付けている。また本重点研究グループでの共同研究として、水和1-ナフトールのIR-Dipスペクトルの解析と構造の研究を行った。この実験法と計算を併用し、金属溶媒和クラスターの構造をより精密に議論できると期待される。これらの研究を通じてクラスターの異性体探索用にab initioモンテカルロのプログラムを作成した。
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