研究課題/領域番号 |
09217207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
金光 義彦 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (30185954)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | σ共役化合物 / π共役化合物 / 励起子 / ナノメートル構造 |
研究概要 |
本研究では,σ共役化合物であるシリコン物質およびπ共役化合物であるチオフェン物質を取り上げ、これらの低次元ナノ量子構造における励起子のサイズ効果と次元性の研究から、分子→クラスター→微結晶→バルク結晶への電子構造の変化を連続的にかつ実験的に研究し、分子の高次組織化形態である有機分子半導体ナノ量子構造の光エレクトロニクス材料としての新しい光機能性を探求する目的で研究を行った。 ナノ構造としては、シリコン分子やクラスターを大きくしたσ共役系としてシリコン骨格の高分子物質を研究の対象とした。我々は、ラダーや2次元骨格を持つネットワークポリマーや酸化ポリシランを合成し、その光物性を明らかにした。鎖状の一次元構造では励起子は非局在するが、高次骨格構造では吸収と発光スペクトルともブロードになる。平面構造または立体構造を持つ結晶性ポリマーの作製と微視的構造制御が必要になる。 一方、大きなバルク結晶を削ることによりナノメートル構造の作製ができる。フッ酸中で陽極化成することによりナノ微粒子ができる。その光学的特性は、表面構造に敏感であり、特に赤外吸収で見た水素および酸素の量に大きく依存した。このような結晶性の試料でも、幅広い発光スペクトルとなり、ポリマーと共通の光学特性を有する。しかし、発光効率は、ポリマーより微粒子の方が、非常に高く発光デバイスに適していると思われる。発光効率および発光の劣化過程においては、キャリアや励起子の局在性が重要な役割をしていることがわかった。
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