研究課題/領域番号 |
09217219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岩本 光正 東京工業大学, 工学部, 教授 (40143664)
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研究分担者 |
真島 豊 東京工業大学, 工学部, 助手 (40293071)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 変位電流計測法 / 水面上分子膜 / 変位電流パルス列 / 光異性化 / 誘電緩和現象 / 緩和時間 / アゾ系色素分子 / 生体分子混合膜 |
研究概要 |
本研究は、申請者の開発した変位電流計測法を用いて、表面圧力刺激にともなう水面上分子膜(脂質分子および液晶分子)の変位電流パルスを検出すること、ついで、膜の圧縮と拡張の可逆的な圧力刺激による変位電流パルス列の発生を試みることを第1の目的とした。特に、光異性化にともなって発生する分子膜の膨張、収縮を前述の生体膜との混合単分子膜を形成して、変位電流パルスの発生が膜構造の観点からどのように変化するかを明らかとすることを目指した。これまでに得られた成果を要約すると以下のようになる。 (1)水面上生体膜分子膜の誘電緩和現象の解析 水面上に生体分子膜分子膜を形成させ、表面圧力が極めて低い領域での変位電流を計測し、この膜にみられる誘電緩和現象から単分子膜の緩和時間τを評価する手法を確立した。 (2)アゾ系色素分子と生体分子混合膜の変位電流の発生 アゾ系色素分子は、光異性化によりその構造を変えるので、その変化を可能とするためには適切な空間が必要となる。本研究では、脂質分子膜中にアゾ系色素分子を混入させ、脂質分子膜のわずかな構造の違が変位電流の発生にどのような影響を及ぼすかを調べた。脂質分子として直鎖DOLPCおよびDLPCの2種を選び、アゾ基を含む直鎖飽和脂肪酸(8A5H)を(9:1)に混合して水面上単分子膜として、可視光および紫外光の交互照射によって得られるる変位電流波形を計測し,脂質分子の側鎖の飽和・非飽和の違いにより、変位電流波形および水面上の表面圧力変化にに著しい違いが現れることが明らかとなった。
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