研究課題/領域番号 |
09217232
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)
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研究分担者 |
梶原 浩一 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (90293927)
内本 喜晴 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (50193909)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 誘電体 / チタン酸ジルコニウム / チタン酸ストロンチウム / 水溶液合成 / 極性基 / プラズマ処理 / 自己組織化単分子膜 / パタ-ニング |
研究概要 |
近年、高い誘電率を持つ無機酸化物結晶薄膜を用いた揮発性メモリや強誘電体メモリの研究が活発に進められている。水溶液中から常温・常圧下で薄膜を合成することが可能になれば、均質性にすぐれた、大面積で複雑な形状を有する薄膜の作成が容易になるとともに、膜の変形や亀裂の恐れが無く、更に製造コストも低く押さえることができる。高誘電率無機酸化物結晶を水溶液から合成して、水溶液中で誘電体結晶薄膜を分子操作を用いてパタ-ニングすることにより、高度に集積した誘電体メモリの作製が可能になると考えるに至った。薄膜形成能の異なる有機分子を配列制御した超構造を形成し、その超構造を転写した高誘電率無機酸化物結晶の薄膜を水溶液から合成することにより、パタ-ニングが実現される。SrTiO_3及びZrTiO_4を水溶液から合成する時の基板の影響について研究を行った。PETにおいては、酸性水溶液中で加水分解し、水酸基、カルボキシル基等が生成することにより、またPESにおいては、スルホニル基の存在により、いずれも表面の極性が高く、結晶生成が促進された。一方、PMMAはPET及びPESに比べ加水分解を受けにくく、析出量が減少した。更に、PTFEは撥水性が高く、析出が全く見られなかった。酸素プラズマ処理による表面への極性基の導入により、析出量が増加した。さらに、自己組織化単分子膜による、基板表面のパターン形成とその無機誘電体結晶薄膜への転写を行い、有効な結果を得た。薄膜形成能の異なる有機分子を配列制御した超構造を基板上に形成し、水溶液中でその基板に高誘電率無機酸化物結晶の薄膜を析出させることにより、有機分子の超構造を転写した薄膜の作製が期待される。
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