研究課題/領域番号 |
09218219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
加部 利明 東京農工大学, 工学部, 教授 (50092482)
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研究分担者 |
神戸 正純 東京農工大学, 工学部, 助手 (80262244)
石原 篤 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60212908)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 触媒 / 脱硫 / ルテニウム / セシウム / カルボニル錯体 / ラジオアイソトープトレーサー法 / 水素化 / アルカリ金属 |
研究概要 |
本研究では担持量を変化させたルテニウム-セシウム触媒を用いて^<35>SでラベルしたDBT([^<35>S]DBT)の水素化脱硫反応を行い、作動状態での触媒中の硫黄の挙動を追跡することにより、この触媒の脱硫反応特性について検討した。触媒は、メタノール中でRu_3(CO)_<12>とCsOHを反応させアニオン性のルテニウムカルボニル錯体を調製し、得られ溶液にアルミナを加え2時間撹拌した後、溶媒を留去してルテニウム担持量4-20(wt%)の触媒を調製した。反応には固定床流通式高圧反応装置を用い、反応温度300°C、圧力50kg/cm^2、WHSV28h^<-1>、H_2ガス流量25l/h、DBT濃度1wt%(溶媒Decalin)の条件下で行った。反応操作は最初に[^<32>S]DBT溶液で3h反応を行い、転化率が安定したところで[^<35>S]DBT溶液に切り換え4-7h反応を行った。その後、デカリンのみの溶液を3h流した後、再び[^<32>S]DBT溶液で4-7h反応を行った。[^<32>S]DBTから[^<35>S]DBTに切り換えた時の^<35>Sの導入量から触媒中の交換可能な硫黄量S_<0A>を、デカリンに切り替えたときの放出された^<35>Sの放射能量から還元された硫黄量S_<0B>を、そして[^<32>S]DBTに切り替えたときの放出された^<35>Sの放射能量から還元後の交換可能な硫黄量S_<0C>を評価した。また放出された[^<35>S]H_2Sの放出速度定数kを求めた。その結果、Ru担持量の増加に伴い、触媒上の硫黄の移動性を示すと考えられるH_2Sの放出速度定数kは減少したが、触媒上の活性サイトの数を示すと考えられる交換可能な硫黄量は増加した。従って、Ru担持量の増加はRu-S結合を強くすると同時に、活性サイトの数を著しく増加させることにより脱硫活性を向上させるが、20%まで担持させると触媒上の硫黄の移動が遅くなるために脱硫活性は低下することがわかった。
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