研究課題/領域番号 |
09218246
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
広瀬 勉 熊本大学, 工学部, 教授 (40037841)
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研究分担者 |
児玉 昭雄 熊本大学, 工学部, 助手 (30274690)
後藤 元信 熊本大学, 工学部, 助教授 (80170471)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 超臨界水酸化 / 触媒 / ルテニウム / チタニア / 廃棄物処理 / 劣化 / 速度解析 |
研究概要 |
超臨界水反応への触媒の導入により操作条件が緩和され、腐食などの問題を軽減できる。そこで、バッチ反応器および流通反応器を用いて、汚泥等の廃棄物処理における触媒の効果を検討した。 回分反応器ならびに流通反応器を用いて分解実験を行った。試料としては実廃棄物として下水処理場から排出される余剰汚泥、焼酎廃液、糖蜜のアルコール蒸留廃液、酢酸、アンモニアを用いた。酸素源として過酸化水素水を用いた。反応後の液相の生成物について全有機炭素量(TOC)の測定、残存するアンモニアおよび有機酸の分析を行った。触媒として、Ru/Al_2O_3(Ru5%)、TiO_2(アナターゼ型)、V_2O_5等を用いた。 各種廃棄物の分解は迅速に進行し、数分の反応時間でTOCは検出限界以下になり、反応中間体として生成する酢酸とアンモニアの二酸化炭素と窒素への酸化が律速であり、特にアンモニアの分解は600℃近くの高温が必要であることがわかった。バッチ反応器の結果を汚泥、焼酎廃液、酢酸についてTOCについて1次反応を仮定して速度定数の温度依存性を求めた。さらに、炭素分は直接二酸化炭素を生成する反応と酢酸等の難分解性中間体を経て最終生成物になる反応から並発逐次反応で解析した。 超臨界水酸化における触媒の効果については、反応中間体であるアンモニア対してTiO_2とRu/Al_2O_3が効果を示し、酢酸に対してはRu/Al_2O_3が触媒作用を示した。一方、反応器材料のステンレスの触媒作用は認められなかった。触媒の劣化について検討するため、流通反応器で酢酸の分解を繰り返し行った。連続で操作中は活性低下は見られないが、繰り返すにつれて活性が低下する傾向が見られる。これは超臨界水中での劣化のほかに常温と超臨界温度を繰り返す際に、イオン積が大きくなる領域を通過することも影響したと考えられる。
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