研究課題/領域番号 |
09218250
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
安保 正一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (70094498)
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研究分担者 |
山下 弘巳 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (40200688)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 光触媒 / 色素増感 / ロ-ダミンB / 酸化チタン / ZSM-5ゼオライト / MCM-41ゼオライト / NOx分解 |
研究概要 |
色素ロ-ダミンB(RhB)をミクロ孔やメソ孔を有するゼオライト(ZSM-5、MCM-41)に吸着させ、担体の変化に伴うRhBの光物理化学特性の違いについて検討した。RhBの分子径よりも小さい細孔を有するZSM-5ゼオライトに吸着したRhBは蛍光寿命がnsオーダーのものに加え数百psオーダーの蛍光寿命を示し、RhBがゼオライトの外表面に、モノマー種およびダイマー種として存在することが解った。一方、RhBの分子径より大きいメソ細孔を有するゼオライトに吸着したRhBの蛍光寿命はnsオーダーの長い寿命成分のみが観測され、モノマー種のみでダイマー種の存在は見られないことが解った。すなわち、メソ細孔を持つゼオライトを用いて機能性色素を孤立した分布状態で吸着できることが解った。さらに、Ti種が四配位構造で高分散状態で固定化されているTi-MCM-41ではTi種とRhBが相互作用することにより、高い吸着量の範囲まで孤立した分布状態でRhBが存在できることを見出し、光増感型光触媒系の設計に適した反応場を構築できることが解った。また、Ti-MCM-41触媒は光照射下NOを選択性良くN_2とO_2に分解し、主にN_2Oを生成する粉末TiO_2光触媒とは異なった反応性を示した。以上の結果は、RhB-Ti-MCM-41が可視光照射下で機能し、粉末TiO_2光触媒系と全く異なる触媒選択性を有する色素増感光触媒として作用する可能性を強く示唆するもので、新規な光触媒の設計に重要な知見を与えるものである。
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