研究課題/領域番号 |
09220206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
松波 謙一 岐阜大学, 医学部, 教授 (90027491)
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研究分担者 |
小鹿 丈夫 岐阜大学, 工学部, 教授 (80030451)
水田 啓介 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (10190638)
宮田 英雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (90021469)
佐竹 裕孝 岐阜大学, 医学部, 講師 (30187158)
川島 卓 岐阜大学, 医学部, 助教授 (90161314)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | フライトシミュレータ / 運動映像 / 自己運動感覚 / 傾斜 / 首の傾斜 / 耳右器 / 重力加速度 |
研究概要 |
研究目的:HMD(Head Mounted Displan)や回転椅子を使い、その時の感覚性不適合(Sensory Conflict)をGraybiel(1968)のスコアを使い評価すると同時に、脳波、心電図、眼電図、皮膚電気活動を記録して、より客観的な評価基準を作ることを目的とする。従来までの結果とそれに基づく方針の変更:昨年の実績報告書に述べたように、地上1Gの条件下で、HMDを覆ぶせ、視野内に水平方向に移動するランダムドットの視覚刺激を与えたが、期待した“酔い"の症状は見られなかった。これはHMDの視覚の狭く没入感に欠ける為、視覚刺激が良好に働かなかった為と結論づけた。幸い岐阜大学工学部研究科にバーチャル・システム・ラボラトリ-(VSL)が創設され、三次元動揺装置、大型スクリーンが装置されたので、これらを使い“動揺病"の研究を行なうことにした。しかし、未だ、生体信号をきちっと記録する為の設備が注文の段階であるので、今迄に研究分担者の宮田英雄教授が航空宇宙技術研究所(NAL)にあるフライトシミュレータを用いて行った実験結果について述べることにする。結果:NALにあるフライトシミュレータのモーションベース(MB)上に被験者を立直させる。一方、前方の巨大半球スクリーン上に静止映像又は運動映像を投影し、頭部動揺の大きさや運動感覚の大きさを測定・評価した。得られた結果は次のようなものである。1)MB静止で映像を下方10度、20度の方向に流すと、それに比例した大きさの頭部の傾斜が生じた。2)運動感覚も、1)の結果に見合うものだったが、バラツキが大きく有意差は出なかった。3)MBを右下10度にし、運動映像を与えると頭部の傾斜は右方向に大きくなり、右30度で最大であった。4)これに伴う自己感覚も3)の結果と同じようになり、右下30度で最大の自己運動感覚が得られた。以上の結果は耳右器(重力)が自己運動感覚を修飾していることを示している。
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