研究課題/領域番号 |
09220222
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立特殊教育総合研究所 |
研究代表者 |
棟方 哲弥 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 主任研究官 (70229938)
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研究分担者 |
詫間 晋平 東京学芸大学, 第4部, 教授 (20012552)
沖田 善光 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 研究員 (60270310)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 人工現実感 / コンピュータ / 新現実感 / 障害児・者 / 特殊教育 |
研究概要 |
本研究は、人工現実感技術の特殊教育への実際的な適用を図ることに加えて、実証的なデータに基づいて「新現実感」成立の促進要因を明らかにすることで、障害ゆえの副次的な認知的障害を最小限にする新しい指導方法を確立することを目的とする。 本年度は、「新現実感」を「仮想世界において生成される人工現実感の一種であり、感覚代行に似るが、その目的は、他モダリティの情報を代行して取り入れることでは無く、その行為そのものが不可欠、あるいは最重要な要因となって行われる概念や技能の形成において、特定の感覚受容器などが演ずるはずであった、その役割を、実質的に代行させる現実世界」と定義した。 具体的には、二つ、1)運動行為代行(Virtual Movement):すなわち、肢体不自由児の音節分解・抽出技能の形成・学習において「(健常児が)物理的に体を動かす」ことが演じている役割を実質的に代行する手段として、視覚、聴覚の人工現実世界を利用する。2)視覚活動代行(Virtual Vision):例えば、視覚障害児が空間概念の形成・学習において「(健常児では)視覚」が演じている役割を実質的に代行する聴覚、触覚の人工現実世界を利用することを挙げた。 さらに、実験用の簡易CAVE型ディスプレイと広角カメラシステムを構築した。 今後の課題として、(1)盲児に重要な空間概念の獲得における聴覚人工現実感システムの適用。(2)通常のコンピュータモニターと比較して、格段に没入感が高いと思われる簡易CAVE型ディスプレイを使って、棟方(1992)が見いだした「仮想運動行為」と比較し、その促進要因の検証。(3)聴覚ディスプレイによる運動行為代行の可能性の検証が残された。
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