研究課題/領域番号 |
09222202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
河口 仁司 山形大学, 工学部, 教授 (40211180)
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研究分担者 |
上田 充 山形大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20007199)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 有機材料 / 光非線形 / 4光波混合 / 配列制御 / π共役鎖 / 非共鳴 |
研究概要 |
超高速で応答し、光非線形性の大きなポリマーを合成し、この薄膜を用いた光非線形デバイスを実現することを目的に研究を行い、以下の2点について成果を得た。 (1)側鎖基が規則的に配列したポリマーの合成・薄膜化と光学特性 酸化カップリング重合によて、Poly [3-(4-dodecyl phenyl)-2, 5-thienylen]を合成した。触媒量のバナジル錯体を酸化剤として用いることにより、側鎖基が規則的に配列したポリマー(head-to-tail)を、酸化鉄を用いることにより配列しないポリマー(random)を合成した。スピンコート法などにより、これらのポリマーを数μm〜数10μm厚の薄膜にした。配列制御されたPolymer (head-to-tail)は配列が不規則なPolymer (random)に比べ吸収ピークが約50nm低エネルギーにシフトした。又、Polymer (head-to-tail)の吸収ピークは、クロロホルム蒸気にさらし配向を整えることにより、さらに約50nm低エネルギーにシフトした。 (2)非共鳴波長領域の光非線形性の評価 アルゴレーザ励起チタンサファイヤフェムト秒可変波長レーザ(波長775nm)を用いて、前方4光波混合法により、吸収端よりも長波長の非共鳴の波長領域でのχ^<(3)>を測定した。その結果、Polymer (head-to-tail)ではχ^<(3)>=5.3×10^<-10>esu、Polymer (random)ではχ^<(3)>=3.5×10^<-10>esuであり、Polymer (head-to-tail)の方が約1.5倍χ^<(3)>が大きくなることがわかった。2つのポンプ光を同時に入射し、試料中に過渡的回折格子を形成し、可変の遅延時間をもつプロープ光を入射し、過渡回折格子で回折されたシグナル光を測定した。その結果、過渡的回折格子の緩和時間を励起光のパルス幅(140fs)以下と極めて高速であることがわかった。
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