研究課題/領域番号 |
09223207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺沢 敏夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30134662)
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研究分担者 |
内藤 統也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 日本学術振興会特別研
羽田 亨 九州大学, 工学部, 助教授 (30218490)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ピックアップ過程 / 相対論的プラズマ流 / パルサー / AGN / 粒子加速 |
研究概要 |
彗星・太陽風相互作用、星間起源中性粒子・太陽風相互作用の場合によく知られた中性粒子のピックアップ過程を相対論的プラズマ流の場合に拡張し、粒子の加速過程について論じた。以下、プラズマ流の流速をV、対応するローレンツ因子をΓとする。非相対論的な場合、ピックアップ後の質量mの粒子の最大エネルギーはたかだか2mV^<★★>であるが、パルサー風、AGNジェットなどの相対論的プラズマ流におけるピックアップ過程では最大(2Γ^<★★>2-1)と非常に高エネルギーまでの加速が原理的には可能であることが注目される。極めて初等的な考察で得られたこの結果は、著者の知る限り、これまでexplicitに指摘されておらず、その天体物理学的重要性も未知であったが、以下に述べるように極めて効率のよい粒子の加速過程を与える可能性があることが明らかとなった。 特に、パルサー風の場合を例にとり、その空間構造を考慮してエネルギーの上限を求め、次の結果を得た: (1)パルサー磁場の極性により電場のポテンシャル分布は反転する。しかしこの反転は加速限界の議論には影響を与えないことを見いだした。 (2)ピックアップ過程において電子の獲得するエネルギーは、非相対論的な場合にはプロトンに比べ質量比だけ小さく、通常無視されている。しかし、相対論的には、質量比の1/3乗に比例するので、8%とかなりのエネルギーが渡ることを示した。
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