研究課題/領域番号 |
09226206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河野 公俊 東京大学, 物性研究所, 助教授 (30153480)
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研究分担者 |
白濱 圭也 東京大学, 物性研究所, 助手 (70251486)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 液体ヘリウム3 / 薄膜 / 超流動 / 第3音波 / 2次元 / 量子液体 |
研究概要 |
本年度は、以下の事項について研究を行った。 1.水素膜の作成 この実験を行う上で希釈冷凍機を用いて測定を行うことが必須である。ところで、希釈冷凍機では構造的に水素膜を形成することが容易ではない。今年度我々のグループでは様々な方法を試みた結果、その実現方法に目処がついたものと考えている。通常室温部から低温部に何かを導入する場合、その導入経路は各温度点で確実に熱流入を吸収するアンカーという処置を行う。このようにすると、水素を導入する際に水素がいずれかのアンカー点で固化してしまいうまくない。これを防止する唯一の方法は導入管を十分に長くとることである。このことを突き止めた上で我々はヘリウム3冷凍機を用いた予備的な実験を行い、水素膜の作成に成功した。 2.ヘリウム膜上2次元電子系 上記の成果に基づいて我々は2次元電子の伝導による信号が観測されるほどに平坦な水素膜を作成し、その上にヘリウムが吸着した状態において2次元電子系の伝導度測定を行った。その結果は過去に得られた結果とおおよそ一致することが分かった。 3.今後の展望 今後さらに水素膜の作成技術をみがき、難易度の高い希釈冷凍機での実験を行う。また、伝導度だけでなくトンネル現象と直接関連した逸出率の測定を行うべく努力を続ける。
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