研究課題/領域番号 |
09226208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 晃一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40175659)
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研究分担者 |
中島 徹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70292779)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | トンネル反応 / 波束ダイナミックス / ヘリウムクラスター / 量子クラスター / 量子反応場 / スノ-ボール / モンテ・カルロ経路積分法 / 極低温凝縮系 |
研究概要 |
ポテンシャル障壁のトンネルは化学反応における重要な量子効果の一つである。特に低温域での化学反応の機構、速度、準安定状態の崩壊、分子分光スペクトルの解析等にトンネル現象の理解が不可欠である。そこで本研究では、(1)化学反応過程を反応座標モデルで記述し、経路積分法を導入した多自由度系での量子力学的計算法と量子波束法を新たに開発し、トンネル確率への多自由度の影響、トンネル領域における波束ダイナミックスとトンネル時間に体する多自由度の影響を明かにすることを目的とした。また(2)量子クラスターのシミュレーションに必要なモンテ・カルロ経路積分法を新たに開発し、極低温凝縮系のトンネル現象の機構を明らかにすることを目的とした。原子や分子が閉じ込められた量子クラスターは、量子的な環境との相互作用を研究する上で重要なシステムであり、今後量子反応場を研究する基礎となる。本年度は特に、既に実験が行われているナトリウムとそのイオン、また塩素分子がドープされたヘリウムクラスターについて、クラスター構造がサイズや温度に関してどのように変化するかを研究した。ナトリウムイオンの場合、ヘリウムクラスターは少なくとも第2層目までスノ-ボール状になっており、第3層目はほぼ超流動状態になっていることがわかった。またナトリウム原子の基底状態の場合、ヘリウムクラスターの表面のくぼみに拘束されていること、励起状態原子の場合は原子の量子化軸周りにリング状にヘリウムが2層構造になって強く束縛されていることが明らかとなった。塩素分子の場合は、分子周りの28個のヘリウム原子がスノ-ボール状となっていると予測される。
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