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多自由度環境系に接する量子系のトンネル現象

研究課題

研究課題/領域番号 09226211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

柴田 文明  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (20011702)

研究分担者 橋本 智香子 (内山 智香)  山梨大学, 工学部, 助教授 (30221807)
森川 雅博  お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (90192781)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード多自由度環境系 / 非平衡 / 量子トンネル / 低磁場共鳴 / 射影演算子法 / 量子ポテンシャル / 確率共鳴 / 確率過程
研究概要

多自由度を有する環境系に接する物理系を幾つかの視点から研究した。
1.低磁場共鳴・緩和の理論から量子トンネル問題へ。量子論的な多自由度環境系に接するスピン系の非平衡ダイナミクスを定式化した。近似的にではあるが無限次までの寄与を求め、連分数の解析解を得、スペクトルと緩和関数を求めた。強結合量子緩和系の典型を抜い得たことになる。スピン空間で適当な回転を施すと、所謂、スピン・ボソン系(量子トンネル系)と等価になることも証明できた。(日本物理学会 秋の分科会、1997.10、同 年会、1998.4で発表)
2.量子ポテンシャルと散逸的量子トンネル。D.ボ-ムにより導入された方法論を拡張し、シュレ-ディンガーの式をハミルトン・ヤコビ方程式型に変換する。これを、さらに密度行列をも扱いうる形式に発展させ、量子トンネルに伴う量子生成及びその反作用を扱った。量子がトンネルする際に、多自由度環境系と相互作用する影響を取り入れ、実時間で定式化できる点に特徴がある。得られた基本式を、通常の障壁型ポテンシャル問題及び初期宇宙のトンネル過程に応用した。(日本物理学会1997.4、量子トンネルに関する研究会 1998.3 にて発表)
確率共鳴現象。複数個の安定状態を有する系に、外部から振動場を印加し、さらにノイズを重畳みさせると、信号対雑音比が高くなる確率共鳴という現象が広範に観測されている。多自由度環境系を確率過程で表わして厳密に解ける系を考察し、確率共鳴に類似の現象を系統的に検討した。観察の対象系が量子的な場合にも、我々の方法論は適用可能である。(日本物理学会 秋の分科会、1997.10で発表)
以下の如く、本年度後半以降に急速に進展した成果が多く、上記1-3の多くは投稿中及至投稿準備中であるので、以下の研究発表欄には本年度に発表された継続的な論文もあげておく。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Murao and F.Shibata: "Quantum Dynamics of a Strongly Coupled Dissipative System Toward Thermal Equilibrium II." Physica A. 238. 265-278 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] A.V.Barzykin: "Periodically Driven Linear System with Multiplicative Coloured Noise" Phys.Rev.E. (to be published).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Fukuyama: "Late-Time Mild Inflation" International J.Modern Phys.D.6. 69-90 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Uesugi: "Classicalization of Primordial Density Fluctuations" Prog.Theor.Phys.98・5. 1063-1079 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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