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生体中のビタミンEの抗酸化反応におけるトンネル効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09226229
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関愛媛大学

研究代表者

長岡 伸一  愛媛大学, 理学部, 助教授 (30164403)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードビタミンE / 抗酸化反応 / トンネル効果 / ユビキノール / ビタミンC / 再生反応 / 脂質過酸化 / プロトン移動
研究概要

ビタミンEは、生体内で脂質過酸化ラジカルを消去して、過酸化をできるだけ抑制する作用を担っている。こうしたビタミンEの作用に関連した抗酸化反応、酸化促進反応、再生反応は、本質的にはプロトンもしくは水素原子移動反応である。我々は、こうした反応においてトンネル効果が果たす役割の解明を目的として研究を行ってきた。本年度は特に、ビタミンCやユビキノールによるビタミンEの再生反応に注目した。具体的には、ビタミンCやユビキノールの水酸基の水素を重水素化して、それらが溶液中でビタミンEラジカルのモデルを消去する反応速度やその温度変化をストップトフロー分光法を用いて求めた。実験結果には準古典的な効果では説明しきれない大きな重水素化効果やア-レニウスプロットからのずれが現れ、トンネル効果がこうした再生反応において重要な役割を果たすことが示された。このほかにも、ビタミンEの抗酸化反応の実験結果にトンネル効果が現れるにもかかわらず、その逆反応である酸化促進反応ではトンネル効果が現れない理由についても、分子軌道計算などに基づいて考察した。我々が知る限りにおいて、溶液中、生体中、あるいは生体のモデル中でのビタミンEの反応におけるトンネル効果を研究しているのは、我々のグループのみである。本研究では、従来のビタミンEの反応の研究が注目してこなかったミクロな反応機構や反応のポテンシャル曲面の微視的な解析に光を当てつつある。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] S.Nagaoka: "Tunneling effect in regeneration reaction of vitamin E by ubiquinol" Chemical Physics Letters. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 長岡伸一: "ビタミンEの再生反応におけるトンネル効果" 日本結晶学会誌. (印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 長岡伸一: "ビタミンEの抗酸化反応機構" KEK Proceedings. 97-4. 20-29 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] K.Mukai: "Kinetic study of free-radical-scavenging action of flavonoids in homogeneous and aqueous Triton X-100 Micellar Solutions" The Journal of Physical Chemistry. 101(20). 3746-3753 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 向井和男: "コーヒー酸誘導体のフリーラジカル消去活性とそのメカニズム" ビタミンE研究の進歩. 7. 20-25 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 西奥義憲: "ビタミンCによるビタミンE再生反応におけるトンネル効果の研究" ビタミンE研究の進歩. 8(印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] H.Ohigashi: "Food factors for cancer prevention" Springer, 677 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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