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複素力学系と非可積分系のトンネル現象の発生機構

研究課題

研究課題/領域番号 09226235
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京都立大学

研究代表者

首藤 啓  東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60206258)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカオス的トンネリング / 複素半古典論 / 複素軌道 / ジュリア集合 / ストークス現象 / 漸近展開
研究概要

多次元のトンネル現象を、系の可積分性の観点から調べた。何らかの高い対称性をもつ特殊な場合を除いて2自由度以上のハミルトン系は必ずカオスを発生するが、本研究では、古典系でカオスを発生する系の量子系トンネル現象の本質的性質を抽出する目的で、簡単な離散写像系を徹底的に調べた。古典論との対応を明確にするため、解析には半古典論を用い、特に以下のことが明らかにした。
(1)古典極限でカオスを内在する系のトンネル現象は、複数のトンネル経路をもって記述されることを数値計算によって示し、それら複数の複素経路とトンネル現象の対応を調べることにより、従来知られる1次元もしくは可積分系のトンネル現象とは本質的に異なる、新しい種類のトンネル現象の発生機構を解明した。
(2)カオス系のトンネル現象に重要な寄与をする複素軌道と、複素力学系の分野で知られるジュリア集合との関係が明らかになった。とくに、理想的にカオスを示すことが知られるエノン写像の場合、その対応関係を厳密に証明する事に成功した。
(3)複素半古典論を実行する際に避けて通ることのできないストークス現象に対して、最近、漸近展開で開発された方法を用いて解析し、非可積分系のストークス現象において、ストークス線の交差の問題が一般的に現れることを発見し、カオス系のストークス線の対処法に関する作業仮説を確かめた。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Tasaki, T.Harayama, A.Shudo: "Interior Pirichlet eigenralue problem,exterior Neumann scattering problem,and boundary element method for quantum bihiards" Physical Review E. 56. R13-R16 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 首藤 啓: "トンネル現象と複素力学系" 数理科学. 411. 33-39 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 首藤 啓. 池田 研介: "カオスとトンネル現象" 物性研究.(1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] A.Shudo and K.S.Ikeda: "Chaotic tunneling:A remarkable manifestation of complex classical dynamics in non-integrable quantum phenomena" Physica D. (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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