研究課題/領域番号 |
09227203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
謝 尚平 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00261347)
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研究分担者 |
石渡 正樹 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (90271692)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 海面水温 / 海面熱フラックス / ハドレー循環 / 降水分布 / モンスーン / 土壌水分 |
研究概要 |
平成9年度は以下の課題について研究を行った。 ・ハドレー循環 中東部太平洋上の熱帯収束帯での降水量は従来考えられてきたものよりはるかに大きいことが衛星マイクロ波観測から分かった。このような降水分布の維持機構を解明すべく、北高南低の東部太平洋型の海面水温分布を大循環モデル与え、感度実験を行った。今までハドレー循環の形成機構として対流による潜熱放出が強調されていたが、顕熱強制としての海面水温分布を南北対称にすると、モデル降水量の南北差が半減することが分かった。このように顕熱強制は境界層にとどまらず、海上風の収束・降水量の変化を通してその影響が対流圏全体に及んでいる。 ・東部太平洋赤道フロントにおける大気海洋結合波動 東部赤道太平洋の海洋不安定波動に伴う海上風の変動を衛星データから検出し、その空間パターンを特定した。また、水惑星電脳モデルに海面水温波動を与え、大気波動のシミュレーションを試みた。その結果、モデルの海上風や湿度は観測とよく似た分布分布をしていることが分かった。更に、この大気波動はほぼ接地境界層に捕捉され、海面水温変化による鉛直混合効化によって励起されていることも示した。 ・理想化した夏期モンスーンのシミュレーション 理想化したユーラシア大陸をモデルに与え、Perpetual summer実験と季節実験をそれぞれ行った。前者においては、亜熱帯の陸上でほぼ東西一様に雨が降る結果となり、後者ではアフリカ・アラビア砂漠とアジアモンスーンが形成され、現実的な降水分布になっている。大陸上の土壌水分がメモリとなって、以上の降水分布の違いをもたらしていることが分かった.その他、モンスーンonsetの力学や山岳加熱効果についても調べた。
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