研究課題/領域番号 |
09227209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 博 筑波大学, 地球科学系, 講師 (70236628)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 衛星観測 / 大気大循環 / 水蒸気画像 / 熱循環 / 鉛直流 / ブロッキング高気圧 / 冷熱源分布 / ダウンバースト |
研究概要 |
大気大循環の特に熱帯における循環場を見ると、ハドレー循環から期待される南北循環だけでなく、それに匹敵する規模の東西循環(ウォーカ-循環)が存在する。さらに、そのような大規模循環場の季節変化をもたらす要素としてのモンスーン循環が複雑に入り組んでいる。これらの循環は基本的に熱対流であり、従って鉛直流によって特徴付けられる。 本研究では地球大気系の大規模構造のなかでも特に重要なハドレー循環、ウォーカ-循環、モンスーン循環を励起す熱源や鉛直流と水蒸気画像の対応関係を調べた。水蒸気画像が示す水蒸気量の濃淡と大気大循環の鉛直流場の関係を理解することは、水蒸気画像の有効利用のうえで重要であるが、これまであまりなされていなかった。本研究では、1995年に打ち上げられたひまわりによる全球水蒸気画像のアニメーションを、全期間について詳しく解析した。その結果、水蒸気画像の濃淡が鉛直流場と密接に関係があることが確認された。中緯度高圧帯の乾燥域や、温帯低気圧の背後から侵入するドライイントルージョンの他、ブロッキング高気圧域で見られる広域下降流は、まさに地球規模のダウンバーストのような特徴を示していることが明らかになった。本研究の結果は今後、水蒸気画像から大気の鉛直流や冷熱源を知るうえでの重要な資料となるであろう。また、得られた結果は衛星観測による熱源の分布を検証する重要な資料となるであろう。
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