研究課題/領域番号 |
09227220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
大畑 哲夫 滋賀県立大学, 環境化学部, 助教授 (90152230)
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研究分担者 |
矢吹 裕伯 日本学術振興会, 特別研究員
大野 宏之 農水省, 国際農林水産業研究センター, 主任研究管官
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 積雪水量 / 積雪深 / 衛星計測 / マイクロ波 / シベリア / しもざらめ / 森林密度 |
研究概要 |
昨年度の実績に基づき、東シベリアについての地上積雪量(SWE_<gnd>)と衛星積雪量(SWE_<sat>)に相当するΔT_B(19GHz-37Ghz)についてピクセル単位で比較検討を行った。 (1)地上の気象水文データのあるレナ川流域15地点につき解析を行ったところ、SWE_<gnd>とΔT_Bは他地域で導出されれいる比較関係でなく、逆比例の関係が見られた。原因としてSWE_<gnd>の小さい地点では、しもざらめ化が激しいため、よりΔT_Bが大きくなる。またSWE_<gnd>が大きい地点では、しもざらめか化が弱い上、これらの地点は森林が高密度であるためこの影響で積雪の影響が弱められる。この地域はΔT_Bが積雪水量にほぼ比例するという通常のアルゴリズムは適用が難しく、しもざらめ化と森林密度も考慮に入れる必要性があることが示された。 (2)地上データのある近隣する衛星ピクセル(全10地点)について比較検討を行った。まず最初に各ピクセルの標高が同一で各ピクセルのSWE_<gnd>が等しいと考えられる地点(標高差100m以内)を調べた所、ΔT_Bに差が見られる地点があった。極端なケースは、レナ川の左岸と右岸の場合である。詳細な地上データセットがないために明確な結論は出ないが、狭い範囲でも植被や森林の種類が影響する可能性が示唆された。 次に、ピクセル間で標高差が大きく(標高差500以上)、SWE_<gnd>が異なることが予想される地点について調べたところ、過半数の地点では、標高とΔT_Bに比例関係が見られたが、見られない地点もあった。 (3)今年度の結論として、第一として対象地点の植生パラメータのデータセット化とそれに基づく解析がアルゴリズム作成に重要であることがはっきりした。第二として、積雪層中のしもざらめの量の推定であるが、過去の実測例および積雪モデルを用いた推定によるデータセット化をする必要がある。また、モンゴルおよびチベット周辺域にも解析地域を拡大する必要がある。
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