研究課題/領域番号 |
09228213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木塚 徳志 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (10234303)
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研究分担者 |
田中 信夫 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (40126876)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | その場電子顕微鏡 / 電子顕微鏡 / 原子直視型観察 / 高分解能観察 / 接合 / 変形 / 金 / 界面 |
研究概要 |
本年度はまず、申請者の開発した特殊な電子顕微鏡接合・変形試料ホルダーを用いて、電子顕微鏡内部で接合による粒界の単独形成と粒界すべりの方向と速度の制御及び観察を行った。研究手法を確立するために金微細粒多結晶を試料に選び研究を行った。 金の多結晶板を方向を考えて針状に加工し、針先が10〜100nmになるように電解研磨した。2つの針状試料を針先が向かい合うように申請者の開発した電子顕微鏡内接合変形試料ホルダーの固定側、可動側試料部に固定した。電子顕微鏡内で可動側試料と固定側試料の接合面を電子線加工により清浄・活性化させた。ピエゾ素子の駆動により電子顕微鏡内部で両者を接近させて接合し、1つの粒界を形成させた。接合粒界の構造をその場で高分解能電子顕微鏡観察して解析した。粒界と平行方向、電子線と直行する方向に応力が印可するように可動側試料のピエゾ素子に電圧をかけ、強制的に粒界すべりを起こさせた。接合から粒界すべりまでの過程を高分解観察し、構造解析した。金の傾角粒界の粒界すべりには、粒界面と平行なすべりだけでなく、粒界面と垂直な方向への粒界の移動、粒界面方位の変化、粒界両側の粒の回転の素過程が含まれることがこの研究ではじめて示された。粒界すべり機構が原子直視的に明らかになった。以上の結果より粒界すべりを原子直視する手法を確立した。
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