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超塑性を支配する結晶粒界・相界面のナノスケール構造評価と制御

研究課題

研究課題/領域番号 09228217
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 雅彦  大阪大学, 工学部, 教授 (30029160)

研究分担者 鎌田 康寛  大阪大学, 工学部, 助手 (00294025)
角田 直人  大阪大学, 工学部, 助教授 (20029200)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードアトムプローブフィールドイオン顕微鏡 / 規則相 / 相境界 / 粒界偏析 / 原子像 / 金属間化合物
研究概要

金属では,結晶粒が10μm以下の大きさになると高温変形能が増加し,超塑性現象が発現する.この超塑性現象には結晶粒界・相界面が大きく寄与しており,更に微細になるほど高温延性が改善されると考えられる.これを達成するためには,先ず,結晶粒界・相界面の構造をナノメータースケールで調べる必要がある.本研究では,表面の個々の原子を観察・分析することが出来るAPFIMを用いて,規則合金,金属間化合物の結晶粒界構造・相界面構造に関する超微視的構造を原子スケールで明らかにすることを目的とした.更に,得られた情報から結晶粒の微細化を促進することを目指している.
2元規則合金のFIM原子像の研究では,Pt_3Co規則相ではPt原子が,Ni_3Ge原子が結像に寄与していることが明らかになった.さらに,原子像から見ると,各原子の各原子位置での電界蒸発の様子が分かり,その結果,原子の結合の強さを知ることが出来た.
ボロンをドープしたNi_4Mo規則合金の各種相界面でのボロンの分布の研究では,FIM観察すると,規則相境界には,ボロン原子はいずれの規則相境界も存在した.規則化前期に対応する領域では,全ての相境界は接触しており,ボロン原子の偏析はAPBで47%と最も多く,次ぎにPTBで35%であり,APTBで28%と最も少なかった.規則化後期の特徴をそなえた領域では,接触型相境界に加えて,非接触型相境界が存在した.非接触型境界は,全境界に対して,約30%の割合であった.接していない境界の巾は,1〜15nmであった.ボロン原子の偏析はAPTBで30%,次ぎにAPBで20%,PTBで5%であった.規則化後期の場合も,相境界でのボロン原子の分布も明らかにすることができ,最も頻度の高い最近接ボロン原子間距離は,APTBで3.0〜4.0nmと大きく,APB,PTBでは1.5〜3.0nmであった.このように,結晶粒界・相界面の構造を原子スケールで調べることが可能になった.超塑性現象との関連を考察することが次ぎの課題である.

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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