研究課題/領域番号 |
09229207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉川 昇 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70166924)
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研究分担者 |
谷口 尚司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00111253)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 融体置換反応 / アルミニューム / アルミナ / 複合材料 / 傾斜機能 / 硬度 / 反応温度制御 |
研究概要 |
Al/Al_2O_3複合体をSiO_2と融体Alとの置換反応により作製する方法においては、任意形状のSiO_2をそのままの形でAl/Al_2O_3複合材料に変換できる点において特徴がある。本材料の機械的性質は製造温度により変化し、主に反応温度1273K付近を境に材料硬度が変化する。低温度では硬く脆い材料が得られ、高温度では延性が増加することを見出している。本研究においては反応温度の制御により複合材料硬度の傾斜化を行うことを目的とし実験を行い以下の結論を得た。 1、Al浴に直径浸15mmのSiO_2棒を浸漬した状態で浴温度を1073Kと1373Kとの間において変化させた。温度を上昇させた場合、半径方向に硬度変化は生じなかった。一方温度を低下させた場合、最終反応部である棒中心部において硬度を1.3倍程度高めることができた。 2、浴温度を低下させるとともに、試料を挿入することにより試料長手方向に硬度を2倍程度変化させることができ硬度を大きな傾斜化が得られることができた。 3、Al浴に浸漬し、温度を変化させただけでは、低温アルミナ相を含有する高硬度を有する複合組織を生成することが不可能であった。浴温度を上昇させる場合、低温アルミナ相を加熱すると高温相に変態し、また材料組織の粗大化が生じ、硬度が低下したためである。また浴温度を低下させた場合では、十分な大きな冷却速度がないと上述の高硬度組織が形成されないためである。一方、試料の移動と浴温度の低下を並行することによりこれが可能となり、2の結果が得られたものと考えられる。
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