研究課題/領域番号 |
09229215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
辻本 得藏 茨城大学, 工学部, 教授 (40250980)
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研究分担者 |
鈴木 徹也 茨城大学, 工学部, 助手 (70261740)
友田 陽 茨城大学, 工学部, 教授 (90007782)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 共晶反応 / 被覆 / 浸透 / 凝固偏析 / 組成傾斜 / 熱応力 / 多孔質焼結体 / 融液 |
研究概要 |
共晶接合法は共晶反応を共有する金属と金属間化合物のブロック材を接合すると同時に、融接部に傾斜組成を作製する簡便な傾斜機能材料製造法である。本研究では共晶接合法の科学技術を研究するとともに、その延長線上にある2つの新手法、「共晶被覆法」と「共晶融液浸透法」を開拓した。対象とした材料系は、共晶接合と共晶被覆ではTi/Ti3SnとTi/Ti5Si3であり、共晶融液浸透法ではNi/TiCである。 共晶接合法の研究では、a.凝固機構を考究し、融液の金属側と化合物側から起る凝固偏析が融接部に組成傾斜を生む主因であると結論した。b.熱処理による接合材の構造制御技術を研究し、接合後の制御冷却と接合材の再加熱処理は、組成と組織の改善にある程度の効果をもつことを確認した.c.接合材の熱応力緩和性能を調べるため、室温から1000℃への急速加熱・冷却を50回繰返したが、良好な組成傾斜を有している材料では何らの欠陥も生じなかった。 化合物粉末と金属部材の界面に生じる共晶融液を利用して、化合物を金属表面に固着させる研究を行い、共晶被覆法と名付けたこの方法が有望な技術であることを確認した。 金属とセラミックスのように熱膨脹差の大きい材料の組合わせに適用できる方法として共晶融液浸透法を発明した。この方法では、化合物の多孔質焼結体と金属の接触面における共晶融液の形成と、生成した融液の多孔質体への浸透が継続的に起る。この方法により厚さ3mm程度の傾斜組成層を得るのに成功した。
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