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1-セレノ-2-シリルエテンを用いる不斉シクロプロパン化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09231233
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関奈良教育大学

研究代表者

山崎 祥子  奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (50182481)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードセレノシリルエテン / 不斉シクロプロパン / 光学活性エステル / メントール / ケイ素1,2-シフト / [2+1]環化反応 / ルイス酸
研究概要

不斉シクロプロパンの合成法の開発は重要な課題である。最近、我々は1-セレノ-2-シリルエテン(1)と求電子オレフィンとのルイス酸存在下での反応で、新規なケイ素の1,2-シフトを伴う[2+1]環化付加反応により、シクロプロパン化合物が得られることを見出した。昨年度の研究で、不斉補助基として(ι)ーメントールを導入した光学活性求電子オレフィン(2a-c)を用いてジアステレオ選択性を調べたところ、高いジアステレオ選択性でシクロプロパン化合物が得られることがわかってきた。本年度の研究ではまず、得られたシクロプロパン(3a)を既知の有用合成中間体である光学活性シクロプロパン(7)に誘導して(3a)の絶対配置の決定を行なった。その結果、得られた(7)の比旋光度と既知の(7)との比較により、シクロプロパン(3a)は2S体である。また、(7)は69-71%eeである。(3a)の絶対配置は反応機構から予想したものと一致した。また、(7)への変換により本反応の実用性を示した。さらに(3a)の合成的有用性を拡大するため選択的還元から始まる変換反応を行ない、不斉アミノシクロプロパンカルボン酸誘導体の重要合成中間体である(10)とした。次に、(1)とトリカルボニル置換オレフィンである(2b)の反応における化学収率が満足いくものではなかったのでさらにβ位のエステル基のかわりにケトン基を導入した求電子オレフィン(2d)を用い反応速度を大きくする試みを行なった。(1),ZnI_2,(2d)のCH_2Cl_2溶液を-30℃で5.5-8時間攪拌した。その後、Et_3Nによって反応を停止しシクロプロパン(3d)を得た。(2d)と(1)との反応はトリエステル(2b)に比べ比較的早い時間で進行し(3d)を与え、化学収率は62-84%と向上した。(3d)のdeは約95%である。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yamazaki,S.: "Lewis Acid-promoted [2+1] Cycloaddition Reactions of 1-Seleno-2-silylethene with Tricarbonyl-Substitued Olefins." J.Org.Chem.62・9. 2968-2974 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Yamazaki,S.: "Highly Efficient [2+1] Cycloaddition Reactions of a 1-Seleno-2-silylethene to 2-Phosphonoacrylates : Synthesis of Novel Functionalized Cyclopropanephosphonic Acid Esters." Tetrahedron Lett.38・36. 6397-6400 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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