研究課題/領域番号 |
09231246
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
池上 四郎 帝京大学, 薬学部, 教授 (10119555)
|
研究分担者 |
東屋 功 帝京大学, 薬学部, 助手 (50276755)
高橋 秀依 帝京大学, 薬学部, 助手 (10266348)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | Ferrier反応 / 触媒的環変換反応 / シクロフェリトール / グルコース / ガラクトース / マンノース / 3-エピシクロフェリトール / イノシトール |
研究概要 |
これまで種々の糖類から合成された5,6-不飽和糖に我々が開発した触媒量の塩化パラジウムを用いた触媒的Ferrier反応を適応し、効率良い光学活性多置換シクロヘキサン環の合成法であることを確認してきたが、本反応を更に展開して、6位に酸素官能基を有する5,6-不飽和糖についても検討を加え、本反応が更に応用範囲の広い光学活性シクロヘキサン環の合成法となることを確立した。 9年度は主に次の2プロジェクトについて検討を加え当初の成果を得た。 1)糖関連酵素阻害剤の一つであるシクロフェリトールの効率よい合成法を確立した。 HIV阻害活性も示すシクロフェリトールはβ-グルコースの炭素類縁体であり、これまでにも多くのグループによって合成法が検討されているが、水酸基の立体化学が異なる種々のエピマ-合成を可能とする合成法は未だに確立されていない。その鍵を握るのがシクロヘキサン環へのヒドロキシメチル基の立体選択的な導入法の開発である。Ferrier反応によって構築されたシクロヘキサン環上に、いったん、立体選択的にエポキシ環を形成した後、ヒドロキシメチル基等価体による位置選択的なエポキシ開環反応を鍵段階として成功した。マンノシドから得られた6員環中間体より類似した合成法で3-エピマ-の合成も試みられた。 2)イノシトール全異性体の効率良い合成法を確立した。 6位に酸素官能基を有する5,6-不飽和糖の触媒的Ferrier反応により5置換シクロヘキサノンが得られるが、本方法は4種の異性体を効率良く与えるので、3種の代表的な糖から全ての5置換シクロヘキサノンが得られた。ケトンの立体選択的還元により、絶対配置が明らかなイノシトールの9種の光学活性全異性体の合成法を確立できた。
|