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Z型アルケンを含む共役系ポリエンの立体特異的合成と天然物合成への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09231251
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関岡山理科大学

研究代表者

上西 潤一  岡山理科大学, 理学部, 教授 (50167285)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードデヒドロデンドロラシン / (11Z)-レチナ-ル / 視物質 / Z型アルケン / Z-ブロモポリエン / クロスカップリング / パラジウム触媒 / 加水素分解
研究概要

これまで、1,1-ジブロモアルケンをパラジウム触媒下にスズヒドリドにより加水素分解を行って立体選択的にZ-ブロモアルケンやZ-ブロモジエンを導き、そして、これらをパラジウム触媒下にクロスカップリング反応をさせてZ型ポリエン化合物やエンイン化合物を合成した。本研究では、これらの反応の具体的な応用として、海洋産フラノテルペノイドである(2Z)-デヒドロデンドロラシン及び視覚物質として重要な(11Z)-レチナ-ル類の合成を達成した。
(2Z)-デヒドロデンドロラシンはオーストラリアのグレートバリアリ-フに生息する海綿から単離された酸や光や熱に極めて不安定な油状化合物である。その構造は末端のフラン環とZ,E,E型に連続したトリエン部分とがメチレン鎖でつながった特徴を有している。本合成では、3-フリルアセトアルデヒドを原料に5段階で(2Z)-デヒドロデンドロラシンに導く事が出来た。この際、トリエンに由来する幾何異性体は全く観察されなかったことから、一連のポリエン合成方法は極めて有効であることがわかった。
(11Z)-レチナ-ルはレチノイド蛋白のオプシンと特異的に結合し、視覚の発現制御にかかわっている。その過程でレチナ-ルが視物質のシグナル分子として働くには、11位のGeometryがその発色機能に不可欠である。(11Z)-レチナ-ルの合成においては、11位のZ型構造を含む5つの連続した共役アルケンを如何に立体化学をコントロールして合成できるかが問題である。そこで、これまで展開してきた1,1-ジブロモアルケンから(1Z)-ブロモアルケンの合成法、およびパラジウム触媒下の立体特異的なクロスカップリング反応を用いて合成を試みたところ、幾何学的に純粋な(11Z)-レチナ-ルを合成することが出来た。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 上西 潤一: "Stereocontrolled Synthesis of Dehydrodendrolasin : Unstable Polyene Franosesquiterpenoids" Tetrahedron. 53・7. 2439-2448 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 上西 潤一: "Stereoselektive Synthese von (11Z) -Retinal und-Analoga" Angewandte Chemie. 110・3. 334-336 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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