研究課題/領域番号 |
09232226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
三宅 幹夫 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (80112019)
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研究分担者 |
寺西 利治 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (50262598)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 金属微粒子 / シアノ基 / メルカプト基 / テトラヒドロホウ酸還元 / 保護機構 / 粒径制御 / 電気泳動 / 二次元配列 |
研究概要 |
本研究ではまず、保護高分子の官能基の種類(シアノ基、メルカプト基)及び量がAu超微粒子の粒径や粒径分布に及ぼす影響を検討した。アクリロニトリルとN-ビニル-2-ピロリドンの共重合体を種々のモノマー比でラジカル重合により合成し、HAuCl_4のKBH_4還元により生成するAu超微粒子の保護剤として用いたところ、共重合体中のアクリロニトリル量が増加するに従い、Au超微粒子の平均粒径及び標準偏差は小さくなった。次に、ポリアクリロニトリル(PAN)を保護剤として用いると、PAN添加量の増加に伴いAu超微粒子の平均粒径及び標準偏差は小さくなり、26Åで一定になった。そこで、シアノ基の保護機構を明らかにするために、PAN及びKBH_4還元前後の試料のXPS測定を行った。その結果、シアノ基は還元前のAuCl_4^-および還元後のAu超微粒子の表面Au原子と電子的相互作用していることが明らかとなり、核生成、成長過程においてシアノ基とAuとの相互作用の強さが、Au超微粒子の微細化および単分散化に大きく寄与することが示唆された。さらに、25Å以下のAu超微粒子を合成するために、Auと極めて親和性の高いメルカプト基を有する高分子、メルカプトメチルスチレン-N-ビニル-2-ピロリドン共重合体(MMS-NVP,[MMS]=3mol%)を合成した。MMS-NVPをAuに対し40倍モル以上添加することにより、従来、液相還元では困難とされてきた20Å以下のAu超微粒子の合成に成功した。 Au超微粒子を基板上に二次元配列させるため、DMF中で単分散PAN保護Au超微粒子(平均粒径27Å)の電気泳動を行った。その結果、印加電圧、電圧印加時間の増加に従いAu超微粒子が陽極上に多く析出する傾向にあったが、Au超微粒子の粒径、形状を保持したまま配列制御を行うには、低電圧で長時間電気泳動を行うことが重要であることが明らかとなった。
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