研究課題/領域番号 |
09232236
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森島 洋太郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70028249)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 両親媒性高分子電解盾 / ユニマ-ミセル / 自己組織化 / ナノ構造 / 疎水性相互作用 / 分子内会合 / ナノ組織体 / 高次構造 |
研究概要 |
両親媒性高分子は水溶液中において疎水性相互作用によるミクロ相分離によって様々な形態のナノ構造を形成する。ナノ組織体の形態、構造、及び性質は疎水基会合が分子内か分子間かによって異なり、溶媒組成、濃度、温度などの条件にも影響されるが、高分子の化学構造に依存する。以下に述べる両親媒性ランダム共重合体は高濃度領域においても分子内会合が優先し、濃度に関係なくユニマ-ミセルを形成することを見い出した。ドデシル基、シクロドデシル基、アダマンチル基などでN-位を置換したメタクリルアミドと2-アクリルアミト-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウムとの共重合体は、疎水基含量が10-30mol%になるとセグメント電荷反発に打ち勝って近接疎水基間会合を引き起こし、分子鎖に沿ってミセル単位を生じる。疎水基含量が40mol%以上になるとミセル単位どうしが2次会合し、高次構造からなるユニマ-ミセルを形成する。高次ユニマ-ミセルの凝集構造は疎水性相互作用だけでなくアミドスペーサー間の水素結合によって保持されていることがアミドスペーサーとエステルスペーサーの比較から明かになった。エステルスペーサーを介して結合しているポリマーは疎水基含量が10mol%以下でも自己組織化して花型のユニマ-ミセルを形成し、疎水基含量が15mol%程度になると分子間会合のため花型ミセルは架橋してそのサイズが著しく増大する。しかし、それ以上の疎水基含量になるとポリマーは水に溶けなくなる。また、コレステリル基を側鎖結合したメタクリレートのランダム共重合体は、共重合体中におけるコレステリル基含量がわずかに数mol%程度でもさらに著しい分子間会合性を示すことが明かになった。
|