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人工細胞膜受容体としての機能をもつ二次元ナノ組織体の構築

研究課題

研究課題/領域番号 09232244
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

菊池 純一  九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (90153056)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード人工細胞膜受容体 / 二次元ナノ組織体 / 人工シグナル伝達系 / オリゴペプチド脂質 / 人工糖脂質 / ステロイド型人工膜受容体 / 膜貫通型人工受容体 / 分子スイッチ
研究概要

1.安定な人工細胞膜を形成するための合成脂質として,複数のアミノ酸残基を導入したオリゴペプチド脂質を開発した。また,脂質頭部位にガラクトースなどの糖残基をもつ人工糖脂質も合成した。これらの脂質の水中での会合挙動について,種々の物理的測定法を用いて従来のモノペプチド脂質と比較検討し,人工受容体を埋め込むに適した会合特性を有することを明らかにした。
2.人工細胞膜に組織化するための人工受容体として,有機リガンドや金属イオンに対する認識部位をもつ,いくつかのステロイド誘導体を開発した。また,膜の両側で金属イオンの認識が可能な膜貫通型人工受容体の合成にも成功した。
3.上記の合成脂質とステロイド型人工受容体を用いて,人工膜受容体としての二次元ナノ組織体を構成した。この人工膜受容体の分子認識能を,蛍光光度法をはじめ種々の分光学的測定により評価したところ,均一溶媒中では見られない特異な分子認識能の発現が認められた。
4.ステロイド型人工膜受容体によるシグナル伝達機能について,分光学的手法を用いて検討した。その結果,この人工膜受容体は一次シグナルとしての芳香族有機リガンドを認識し,その応答を二次シグナルとしての金属イオンを介して酵素に伝えることで、触媒活性を制御できるこを見い出した。
5.従って,人工細胞膜受容体としての二次元ナノ組織体は,酵素の触媒作用という化学信号の贈幅現象をコントロールする分子スイッチとして機能することが明らかになり,今後は膜貫通型人工受容体を膜に組織化することで,より高次の人工シグナル伝達系への展開が期待できる。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Kikuchi: "Characterization of Three-dimensionally Extended Hydrophobic Cavities.Difference in Molecular Recognition Ability between Steroid and Octopus Cyclophanes" J.Phys.Org.Chem.10巻5号. 351-357 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Hisaeda: "Preparation of Artificial Glycolipids and Their Aggregation Behavior in Aqueous Media" Tetrahedron Lett.38巻38号. 6713-6716 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] J.Kikuchi: "Steroid Cyclophanes as Artificial Cell-surface Receptors.Molecular Recognition and Its Consequence in Signal Transduction Behavior" J.Incl.Phenom.(印刷中). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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