研究課題/領域番号 |
09233213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
名取 晃子 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (50143368)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 量子ドット / 多電子基底状態 / 磁場誘起転移 / ハートレーフォック法 / 磁気スイッチ |
研究概要 |
半導体ヘテロ界面に作成された異方的量子ドットの多電子基底状態を、界面垂直方向の磁場印加下で調べた。量子閉じ込め効果とランダウ量子化と電子間相互作用の競合が、多電子基底状態の磁場誘起転移にどのように反映されるかを明らかにした。 多電子基底状態は非制限ハートレーフォック法を用いて調べた。1電子固有状態は高次ランダウ準位の混合を考慮して、自己無とう着に求めた。以下の結論が得られた。 1.異方的量子ドットの基底状態は、磁場強度増加に伴い多数の状態転移を起こす。多電子基底状態の相図を、電子数一磁場に対して求めた。 2.転移はランダウ量子化による1電子エネルギー準位構造変化と交換相互作用とハートレー相互作用の競合により引き起こされる。全ての磁場誘起転移で、ハートレー相互作用の寄与が交換相互作用の寄与に比し支配的である。 3.横方向閉じ込め強度が減少すると電子間クーロン相互作用効果が相対的に強められ、基底状態転移は弱磁場側にシフトする。 電子波輸送現象に対する磁場効果を、原子鎖構造について調べた。原子鎖ループの透過スペクトルの計算を強結合近似を用いて行ない、新しい磁気スイッチ構造の提案を行なった。リ-ド・ループ結合が弱結合の原子鎖ループ構造を用いると、ループ内微小磁束のオン・オフにより電子波透過率を0,1に制御可能であることを示した。
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